【荒川区】荒川区歴史的名所めぐり。彰義隊が眠る円通寺編。
南千住には歴史ある寺院がいくつかあります。一番近い最寄り駅が都電荒川線三ノ輪橋停留場円通である円通寺もその一つです。
円通寺は曹洞宗のお寺で、本尊は聖観音菩薩です。大きな黄金の観音様の像が人目をひきます。
円通寺は彰義隊の戦死者が埋葬されているお寺として有名です。こちらが彰義隊のお墓です。
彰義隊は徳川慶喜出身の一橋家の家臣団から結成され、江戸市内の治安維持等が目的でした。新政府軍は各藩に旧幕府軍の討伐を命じ、1868年(慶応4年)上野戦争が起こりました。結果、新政府軍が勝利し彰義隊は壊滅しました。
彰義隊は賊軍として扱われたので遺体は戦地に放置されました。円通寺の住職は斬首覚悟で上野山に赴き供養をしましたが、幸いにも円通寺に埋葬供養を許すという許可が出ました。円通寺には上野戦争で命を落とした彰義隊266体が埋葬されています。
こちらは彰義隊の副隊長天野八郎のお墓です。中央の円柱がお墓ですが、戒名などがうっすらと見え歴史を感じます。彰義隊は円通寺で静かに眠っています。
円通寺には史跡の上野黒門があります。彰義隊と新政府軍が激戦した上野東台の中心地に上野黒門は建っていました。黒門には弾丸の跡が多数あり、その戦争の凄まじさを物語っています。1907年(明治40年)帝室博物館より円通寺に上野黒門は下賜されました。
円通寺には「よしのぶ像」もあります。1963年台東区下谷で誘拐され殺害された「村越吉展」ちゃん(当時4歳)の供養のため建立されました。円通寺は遺体の発見場所であり、昭和の悲しい悲惨な大事件です。その他には石作りの七重の塔・首塚や榎本武揚追弔の像があり、円通寺は歴史的な見所が多い寺院です。
円通寺の御朱印をいただきました。御朱印サイズにカットされた半紙に僧侶の方が丁寧に直筆してくださいました。荒川区には多くの歴史があります。
参考サイト 日本史事典.com/上野戦争とは
円通寺公式サイト
荒川区公式サイト/円通寺
【寺院情報】
円通寺
住所 東京都荒川区南千住1-59-11
電話番号 03-3891-1368
【関連記事】
【荒川区】荒川区歴史的名所探訪。回向院編。(号外NET)
【荒川区】吉原の遊女の投込寺として知られる浄閑寺で御朱印をもらいました。(号外NET)
【荒川区】wazze cafeが8月をもって閉店します。2年間、美味しいお料理とえりちょ店長の明るい笑顔をありがとう。(号外NET)