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二つ玉低気圧に暖気流入で四国は100ミリ超も…関東はヒンヤリ:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
(左)23日、(右)24日9時の予想天気図(気象庁HPより)

23日から24日にかけては日本列島をはさむように2つの低気圧が日本海と太平洋をそれぞれ東へ進み、太平洋側を中心に雨が強まるところがありそうです。
このような低気圧を「二つ玉低気圧」と呼ぶことがあり、天気が荒れる原因になりやすい気圧配置です。

前線に向かって暖気が流入するため、23日・24日ともに西日本では日差しがないながらも最高気温が22~23度と予想されているところが多いですが、関東や東北の太平洋側では湿った冷たい風が吹いてヒンヤリしそうです。

予想降水量は四国で100ミリ超も

23日から24日にかけては停滞前線上に低気圧が発生して発達しながら東へ進み、西日本では23日夜、東海では24日朝、関東では24日の日中に雨のピークとなりそうです。さらに25日朝になると日本海の低気圧が発達しながら北日本に近づき、雨・風ともに強まるおそれがあります。

今回、特に降水量が多くなりそうなのが徳島県と高知県で、24時間降水量は100ミリを超えるところが出てきそうです。

この徳島県と、そして21日の地震で地盤のゆるんでいるおそれのある愛媛県には、24日にかけて大雨警報を出す可能性があると気象庁が情報を出しています(23日5時時点)。

日本列島の東西で温度差

23日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)
23日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)

前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、この前線が近づく西日本では最高気温が20度以上のところが多い見込み。

一方、関東や北日本太平洋側ではオホーツク海高気圧から吹き出す冷たく湿った風が流れ込み、ヒンヤリするところが多くなるでしょう。
いわゆる「やませ」と同じ気圧配置です。

東京の最高気温は23日が20度、24日は17度と平年を下回るほか、東北の太平洋側では15~16度止まりというところが多い予想です(気象庁予報、23日5時時点)。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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