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小室圭さんが帰国し、眞子さまと会見へ 公の場ではっきりさせるべき3つの問題

つげのり子放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)
小室圭さん(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

■どうなる?お二人揃っての記者会見

 秋篠宮家の長女、眞子さまの結婚がいよいよ最終局面を迎え、これまで沈黙を守ってきた小室圭さんが10月中にも帰国し、お二人揃って記者会見を行うことがNHKのニュースで報じられた。

 実は8月23日のヤフーニュースで、筆者は「少なくとも婚姻届を出す段階になったならば、(小室さんに)一時帰国して記者会見をしてほしい…(以下略)」との一文を含む記事を寄稿していたのだが、まさか、それを読んだわけではないだろうが、小室さんなりにひとつのけじめをつけたかったのだろう。

 とは言っても、4年前のご婚約内定会見のようにお二人が並んで座り、記者たちの質問に答える形となるかは、まだ分からない。なぜなら、これまでの経緯を考えれば、せっかくの門出の日にあえて問題を蒸し返すような展開は望んでいないはずだからだ。

 事前にいくつかの質問を受け付け、都合の良いものだけに応える形式をとるかもしれない。あるいはコロナ禍を理由に、一方的に現在の心境や今後の抱負を語るだけのリモート会見で終わる可能性もある。

 いずれにしても、国民の胸中に渦巻く、諸手を挙げて祝福できない思いに、ズバリと答えるような記者会見とはならない可能性が高い。だがそうなった場合、会見を行った意味合いが薄れてしまうのは否めない。答えにくい質問にも誠実に答える姿を見れば、祝福しようと考える国民が今よりも増えるはずだ。

■記者会見で言及してもらいたい3つのこと

 この機会に、できれば以下の3つの問題には、はっきりと答えることで、国民の疑念を払拭できるのではないだろうか。

 まず婚約後に突如としてアメリカに旅立った留学の経緯だ。

 眞子さまと小室さんは2017年9月に婚約が内定したが、その後、結婚が延期となり、小室さんは2018年8月に米国へ留学。仮に婚約から留学までの間に正式に結婚していたら、留学はなかったのだろうか?

 穿った見方かもしれないが、すでに婚約時から眞子さまの皇籍離脱の一時金を資金にして、留学を予定していたのではないかという疑念が払拭されない。さらに婚約は、そうした個人的なキャリアアップのためではなかったのかという点も気になる。

 小室圭さんから、そのような打算的な狙いなど無かったと語ってくれれば、少しは安心できる。

 また報道によれば、ニューヨークの大手法律事務所に日本人で初めて就職し、就労ビザもすでに取得済だという。以前の記事で筆者は指摘したのだが、アメリカで就労ビザを取得するのは極めて難しく、もしそれほど間を置かず取得できたとしたら、領事館や日本政府関係筋か、あるいは秋篠宮さまの人脈に頼ったのではないか。

 誤解しないでほしいのは、それ自体を批判しているのではない。ただ確かめておきたいという疑問だ。それはビザ取得が眞子さまの婚約者だったから、最優先で取得できたとすれば、小室さんは皇室の持つ「静かな力」を利用したと考えざるを得ない。

 あの批判の矢面にさらされた28ページにも及ぶ文書で、小室さんはさすが弁護士を目指すだけあって論理展開に破綻のないよう理路整然と言葉を紡いでいた。つまり小室さんは、理論家であるがゆえに、何か目的を達成しようとする際、そこに至る方法論を考えるタイプなのではないだろうか。

 とすれば、婚約から現在までの一連の日々は、庶民にはとうてい望むべくもない、眞子さまと結婚することでもたらされる利益を求めていたのではないかと感じるのである。それはまったくの見当違いであり、あくまで就職が内定した法律事務所の全面支援によって取得できたと説明してくれれば、小室さんに寄せる事務所サイドの期待値の高さも判り、評価を上げることになろう。

■小室さんの将来のビジョンとは?

 実は小室さんが留学中の2020年5月、「外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法」の一部を改正する法律が成立し、同月29日公布された。それによって外国法事務弁護士が、日本国内で手続を代理できる「国際仲裁事件」の範囲が大きく拡大されたのである。当然ながら小室さんのようにニューヨークの弁護士資格を持っていれば(まだ合否は出ていないが)、国内でもおおいに活躍の場が開けるのだ。

 この法律改正は、アメリカやEUなどからの強い要望があって改正されたと言われているが、留学に旅立った時はすでに法改正の見込みが立った段階だったことから、帰国後の人生設計も、この時からすでにできていたのではないかと想像できる。

 この法律が適用される外国弁護士には、現地での3年以上の実務経験が求められているので、少なくとも3年間はニューヨークで働き、ゆくゆくは帰国して国内で外国法事務弁護士として働くつもりではないだろうか?そうなれば眞子さまも帰国されて、秋篠宮家のご家族のお側で暮らすこともでき、また国民の間にも安堵の気持ちが生まれるだろう。記者会見では、そうした将来のビジョンについても、詳しく語るべきではないだろうか。

 残念ながら筆者は、宮内記者会に入っていないので記者会見の場には、参加することができないが、そこに集う記者たちも同じような疑問を抱いているはずだ。

 ともあれ、どのような経緯があったとしても、小室さんは自身の才能と努力によって、多くの機会を掴むことが出来たのは言うまでもない。不断の勉強によって、未来を求めて頑張ってきたのは明らかだ。3年もの間、愛する人と一度も会えず、長距離恋愛を諦めないで、成就させたのは天晴れと拍手を送りたい。

 そうした意味でも、世間は小室さんの敵ばかりではないのだから、記者会見は正々堂々、記者の自由な質問に答えてほしいものだ。

放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

2001年の愛子内親王ご誕生以来、皇室番組に携わり、テレビ東京・BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。西武文理大学非常勤講師。日本放送作家協会、日本脚本家連盟、日本メディア学会会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)などがある。

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