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【宇治市】盆栽の力で宇治をさらに魅力のある町へ! 盆栽レンタルサービスを通して「宵宮園」が目指すこと

さかみち地域ニュースサイト号外NETライター(宇治市・城陽市)

盆栽というと、ご高齢の方の趣味という印象をお持ちの方や、高級品で立派なお屋敷の床の間(とこのま)に飾ってあるのをイメージされる方などが多いのではないでしょうか。

日本人で盆栽を知らない方は少ないけれど、「実物の盆栽」を見たことがある方は、少ないかもしれませんね。

実は盆栽が一つあるだけで、空間は一気に和の雰囲気をまといます。さらには、そこに品格までもが生まれる。そんな力があるとおっしゃるのが、盆栽のレンタルサービス「宵宮園」の代表取締役、齊藤 剛さんです。

齊藤さんは、脱サラして2023年に起業、今のお仕事を始められました。前職で頻繁に海外出張を行うなど多忙な毎日を送る中、ある日、銀座のお店で出会った「盆栽」に衝撃を受けたといいます。

その盆栽の美しさは格別で、お店の品格をあげる堂々とした佇まいに魅了されてしまったのだとか。

そこから盆栽の魅力にすっかりハマってしまった齊藤さん。当時単身赴任していた東京で「まめ盆栽」を購入し、育て始めます。しかし盆栽は、手入れが大変で毎日の水やりを欠かせば、すぐに枯れてしまうデリケートなもの。本来は庭など屋外で育てるものなので、冷暖房にも弱く、手入れが大変です。盆栽教室で学び、一生懸命育てるも、出張が多いこともあり、盆栽を枯らしては、また新しいものを購入する…そんな日々を最初は送られていたそうです。

3年程前、ようやく単身赴任先から地元宇治へ戻ってこられた齊藤さんは、それを機に、さらに盆栽の栽培にのめりこんでいきます。東京では難しかった、大きな盆栽も育てられるようになり、「盆栽の魅力を多くの方に伝えたい」と考えるようになったのです。

とはいっても、立派な盆栽を育てるには長い時間を要するうえ、手入れも大変。盆栽が置いてあるだけでお店の風格が上がるとはいえ、それを維持するのは素人には難しいことです。

また一度枯れてしまった盆栽をよみがえらせるには、早くて半年、長いと数年に及んでしまうそう。

そこで飲食店や旅館が利用しているのが「盆栽レンタルサービス」。定期的に新しい盆栽と入れ替えて、常に美しい状態の盆栽をお店に飾ることができます。実は東京では一般的なサービスなのですが、関西での認知度は低いそう。

しかし、日本の文化の代表ともいえる京都ほど、盆栽の似合う場所はありません。もちろん宇治も同じです。齊藤さん自身、和モダンのインテリアをしつらえたお店へ行くと「この空間に盆栽を置いてもらえたら、お店の雰囲気が格段に上がるのに…」と感じることも多いといいます。

実際にレンタルサービスを利用されている「花やしき浮舟園」の5代目社長山本代表も、盆栽の持つ力を実感されているそう。老舗旅館の年数と同じ、樹齢150年の五葉松の姿は圧巻。最初は短期レンタルをお考えだったそうですが、実物を見て長期レンタルに変更されたのだとか。お店には、新聞やSNSで話を聞きつけ、「盆栽を見せて欲しい」と訪れる方も多いそうです。

私も今回の取材で、初めて「盆栽」について学ばせていただきました。盆栽の素晴らしさを実感するとともに、日本の市場規模が減少していること、一方で外国人の方が興味をもたれ新たな市場価値が生まれていることを知り、日本人自身が、もっと盆栽を大切にしていかなければ…と感じました。

宇治市は、齊藤さん自身が生まれ育った街。宇治には魅力的なお店が多く、海外からの観光客もどんどん増えていることから、盆栽の力でさらに魅力をあげるお手伝いをしたいという齊藤さん。盆栽に興味を持たれた方は、ぜひ、株式会社宵宮園さんのホームページをご覧くださいね。

※画像のご提供ありがとうございました

【基本情報】
株式会社宵宮園(よいみやえん)
住所:京都府宇治市伊勢田町南遊田27-5
電話番号:0774-23-0534
営業時間:9:00~17:00(土日祝休み)
問い合わせ先:問い合わせページ

地域ニュースサイト号外NETライター(宇治市・城陽市)

地域ニュースサイト号外NETで京都府宇治市・城陽市を担当しています。メルマガ制作からスタートしライター歴は約15年、現在はWeb記事制作を中心に活動中です。2020年には「世界一やさしい Webライティングの教科書 1年生」を出版しました。城陽に住んで約50年、子育ても終わり、「地元に貢献する仕事をしたい」と2021年より号外NETのライターを始めました。宇治市・城陽市のお店やイベント、地域活性化のためにがんばる人々を「情報発信」という形で応援していきます。

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