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4.22の"ドリームマッチ"に向け、火花を散らした記者会見

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/SHOWTIME

 28戦全勝26KOのWBAライト級レギュラー王者、ジャーボンテイ・デービスと、23戦全勝19KOのライアン・ガルシアのファイトが、4月22日に開催される。

 無敗の人気選手同士の対決とあって、注目が集まっている。現地時間の8日にニューヨークで、翌9日にロスアンジェルスで記者会見が行われた。東から西にアメリカ大陸を移動した、2人の2日目の言葉をご紹介しよう。

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 まずは、ジャーボンテイ・デービス。

 「4月22日、俺はライアン・ガルシアを深海まで連れて行き、溺れさせてやる。周囲はヤツの屍を拾い上げねばならないだろう。それを約束するぜ。

 あの野郎はフックで俺を倒すなどとぬかし続けているが、フック以外何も持ってない。他に何がある?ガルシアなんて、たいしたファイターじゃない。

 完成度の高いファイターってのは、あらゆることが出来るんだ。一つのパンチだけに頼ることはしない。だってよ、そのパンチが効かなくなったらどうするんだ?他の何かに頼らなければならないよな。

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 俺は既にこのスポーツのトップ選手だ。この試合は、自分を更にアピールするためのものだ。

 爆発力をお見せすることになる。普段ボクシングを見ない人も、この試合は必ず見るべきだね。会場に行ける人は、是非、足を運んでほしい。無理な人は、PPVを買ってくださいな。必ずや、いい試合になるから。

 奴は強そうに演技しているだけだ。多くのファイターを眠らせてきたが、次はライアン・ガルシアだよ」

Esther Lin/SHOWTIME
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 次にライアン・ガルシア。

「僕は勝つためにここにいる。自分は、誰もが見たこともないようなハートと決意を持っている男なんだ。デービスは、打たれ弱い選手と戦うのが好きだが、俺は打たれ強い。俺が左フックを打ったら 彼は『おやすみなさい』と床に倒れ、眠るよ。

 今回は非常に大きなイベントだが、自分がトップに立つことを確信している。ここに来られたことを喜ぶだけでなく、今は勝つことに集中し、トレーニングに励む日々だ。

 デービスが何を考えているのか分からないが、もし彼が私の武器は左フックだけだと思っているのなら、他の武器を披露して、混乱させてやろうじゃないか。デービスが僕の試合を見たことがあるなら、他に何を持っているか知っているだろうね。

Esther Lin/SHOWTIME
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 僕はボディを攻め、彼のアグレッシブさを奪うつもりだ。彼を止める方法はいくらだってある。

 デービスは闘志を燃やし、戦う準備が出来ている。彼は闘志を燃やしている。こちらも準備万端だ。我々の目には炎が宿っている。

 僕の左フックが神から与えられたレベルだからって怒らないでくれよ。彼に勝つには、多分それだけで十分なんだ。

 このような規模の試合は滅多にない。勝者がボクシングの顔になれると信じる。デービスをノックアウトするよ。ファンの皆さん、4月22日に会いましょう」

 ライト級のリミットプラス1の、136パウンドのキャッチウエイトで実現するらしいが、WBAタイトルは掛かるのか? ファンが待ち望むビッグファイトのゴングまで、1カ月強。彼らはどんなコンディションを作るだろうか。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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