1072hPaのシベリア高気圧発生 週末はアジア一帯でもっと寒くなる
積雪による大混乱から一週間とたたないうちに、東京で再び雪の可能性が出ている。今回は降ったとしても大雪の恐れは低そうだが、西日本から北日本の特に日本海側では大雪、強風、高波や落雷に注意が必要だ。
冬将軍に覆われている日本だか、寒いのは何も日本だけのことではない。中国では30年来の寒波が到来し、北朝鮮では川が凍結、台湾では山で大雪の予想が出ている。
この寒波どれだけすごいのか
アジアの寒気を運んでくるのは、シベリア高気圧の仕業であるが、この高気圧の中心気圧がとんでもないことになっている。22日(金)朝の気圧はなんと1072hPa。気圧が高いということは、それだけ重たく冷たい空気が地面を押し付けており、大寒波の存在を意味する。(気圧の世界最高記録:1083.8hPa ,1968年,シベリア)。
凍える寒さの、アジア各国
30年来の寒波到来の中国
シベリアからの寒気がまともに直撃する中国北部の内モンゴル自治区では、今週-47.8℃を観測した。また本来東京と同じような気候を有する上海でも気温が氷点下近くまで下がり、昨日(木)郊外では雪が観測されている。しかし寒いのはこれからが本番で、日曜日の予想最高気温は-7℃、35年来の寒さになるといわれる。さらに年中温暖な香港でも、週末は霜や氷の可能性がある。記録がある中で未だ4回しか観測されていない。
川が凍った、北朝鮮
昨日(木)大寒“テハン”を迎えた北朝鮮だが、今週は尋常ではない寒さに見舞われている。19日(火)の平壌の最低気温は-17℃と、例年のこの時期よりも約10℃も低かった。首都を流れるテドン川は凍り、川の氷上で釣りをするものも現れた。北朝鮮の気象局によると、この寒さは年に1、2度はあることらしいが、今週末からはこれ以上の寒波が到来し、日曜日の予想最低気温は-20℃である。
寒さで死者が出ている、韓国
厳しい寒さのために、18日(月)までに6名が死亡、150人以上が低体温症で病院に運ばれている。そのうち約30%が暖房施設のない室内にいたという。
10年来の寒波、台湾
通常最高気温が20℃くらいまで上がる台北では、日曜日の予想最高気温が一桁台となり、5.6℃を記録した2005年以来の寒波が来ると気象局は警戒を呼びかけている。場合によっては月曜に雪がちらつく可能性も出てきた。
週末の気温
下の表が、土曜日から月曜日のかけての予想最低気温をまとめたものである。アジアにおける厳しい寒さは、日曜日頃がピークとなりそうだ。