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NPBの球団で2人続けて「元メジャーリーガーの監督」は千葉ロッテが初。井口資仁から吉井理人に交代

宇根夏樹ベースボール・ライター
吉井理人 September 19,1998(写真:ロイター/アフロ)

 千葉ロッテ・マリーンズの監督に、吉井理人が就任した。2018年から今シーズンまで指揮を執った、前監督の井口資仁は、2005~08年にメジャーリーグで二塁手としてプレーした。一方、吉井は、1998年から2002年までメジャーリーグで投げた。日本プロ野球の球団で、元メジャーリーガーの監督が2人続くのは、千葉ロッテが初となる。

 千葉ロッテで采配を振る元メジャーリーガーは、井口と吉井が2人目と3人目だ。1人目のボビー・バレンタインが千葉ロッテの監督を務めたのは、1995年と2004~09年の2期なので、来シーズンの千葉ロッテは、元メジャーリーガーの監督が率いる4期目、という数え方もできる。

 いずれにせよ、元メジャーリーガーの監督が3人は、他のどの球団よりも多い。千葉ロッテに次ぐのは、それぞれ2人の広島東洋カープと東北楽天ゴールデンイーグルスだ。広島東洋はジョー・ルーツ(1975年)とマーティ・ブラウン(2006~09年)、東北楽天はブラウン(2010年)と石井一久(2021年~)が指揮を執っている。一方、読売ジャイアンツと中日ドラゴンズ、オリックス・バファローズの3球団は、元メジャーリーガーの監督が皆無。埼玉西武ライオンズは、新監督の松井稼頭央が1人目だ。松井は、2004~10年にメジャーリーグでプレーした。ちなみに、トレイ・ヒルマンテリー・コリンズらは、日本プロ野球だけでなくメジャーリーグでも監督を務めたが、選手としてはメジャーリーグでプレーしていない――マイナーリーガーのまま、選手生活を終えた――ので、元メジャーリーガーには含めていない。

 また、来シーズンのパ・リーグは、6球団中4球団の監督が元メジャーリーガーとなる。東北楽天の石井と北海道日本ハムの新庄に、千葉ロッテの吉井と埼玉西武の松井だ。セ・リーグにいる元メジャーリーガーの現監督は、東京ヤクルト・スワローズの高津臣吾だけだが、東京ヤクルトを含めて12球団中5球団は、今シーズンの4球団を上回り、史上最多となる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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