セーブ成功率100%のクローザーが逆転満塁本塁打を打たれる一方で、新クローザーは3者連続の奪三振
8月3日にエンジェル・スタジアムで行われた試合は、両チームのクローザーの明暗が分かれた。順序からすると、暗と明だ。ちなみに、先に投げたほうが明の場合は、そこで試合が終わることが多い。
9回表、2点リードのマウンドに上がったカルロス・エステベス(ロサンゼルス・エンジェルス)は、最初の9球中1球しかストライクが入らず、3人目にヒットを打たれた後、奪三振を挟み、満塁本塁打を喫した。
今シーズン、初めてのセーブ失敗だ。それまでは、セーブ機会の23登板とも、セーブを挙げていた。3セーブ以上の59人のなかに、セーブ成功率100%は、エステベスしかいなかった。
一方、こちらも2点リードの9回裏に登板したアンドレス・ムニョス(シアトル・マリナーズ)は、対戦した3人をいずれも三振に仕留め、試合を終わらせた。
トレード・デッドラインの直前に、マリナーズは、クローザーのポール・シーウォルドをアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ放出した。
初のセーブ失敗を含めても、エステベスの成功率は95%を超えている。24分の23なので、95.8%だ。ただ、後半の8登板は、半数の4登板で点を取られている。計9.0イニングで11失点(自責点6)だ。打者45人に対して投げ、与四球6(うち敬遠2)。被安打は10本を数え、ホームラン2本と二塁打3本を打たれている。しかも、ここ3登板は、どれも失点ありだ。
エンジェルスは、夏のトレードで、レイナルド・ロペスとドミニク・リーオンをブルペンに加えた。2人とも、クローザーの経験は皆無に近いが、エステベスの代わりにクローザーを任せるとすれば、他のリリーフ投手を含めても、ロペスが筆頭候補だろう。
ムニョスは、昨シーズンから好投を続けている。今シーズンは、12ホールドと4セーブを記録していて、セーブ失敗は1度しかいない。