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【富田林市】手打ちそば「うら田」で手打ちそば教室が始まりました!さっそくそば打ち体験してみましたよ

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

料理は、食べるだけでなく作る、習うという楽しみがありますね。料理教室で先生から教えてもらい、それを家庭で再現するというのは、料理の美味しさとは違った意味で楽しいもの。

ところが大人数の教室の場合、先生が丁寧に教えてくれても分業で作るために、なかなか覚えられないというデメリットがあります。

昔、ある所で寿司の握り方教室に行ったことがありますが、大人数で高いスキルの人もいたため、結局正しい握り方がわからずじまいだったという嫌な思い出があります。

しかし、甲田にある手打ちそば麺のお持ち帰り専門店である「手打ちそば うら田」さんでは、お客さんからの要望により9月からマンツーマンのそば打ち教室を始められたとのこと。

マンツーマンなら理解できるかもしれないと思い、さっそく体験してみることにしました。

うら田さんについては、昨年取材したこちらの記事をご覧ください。

この当時、金剛にあるわっくCafeでの出店が月1回ありましたが、現在は堺の美原にある「みはら歴史博物館」に併設されたカフェテリア MuseumCafe 風遊(ふらり)さん(外部リンク)で、毎週水曜日と木曜日に限定20食でランチ営業をされているとのこと。

(青葉まつりで提供された うら田さんのそば)
(青葉まつりで提供された うら田さんのそば)

さらに5月5日に延命寺で行われた、青葉まつりでも、うら田さんのそばが特別接待として提供され、多くの人が行列してその味に舌鼓を打ちました。

そういう意味では富田林のそば屋さんではトップクラスにあると言っても過言ではないうら田さん。直々に指導、それもマンツーマンで行ってもらえるのは本当にありがたいこと。今回は蕎麦打ち体験60分間1回3,500円のコースに参加しました。

このほかにも本格的なコースとして月に4回行うコースがあります。1回の授業約100分で、こちらは授業料15,000円です。いずれも材料費込みで、出来たそばは持ち帰り出来ます。また道具などの一切は借りられます。

道具どころかそば打ち体験に来ているのに、私はエプロンを忘れてしまうという情けない状況でした。でもご安心ください。エプロンや頭巾も借りられます。

このようにそば打ち初心者も大歓迎で、かつ経験者でもあらゆるそばスキルの人が参加できます。

マンツーマンなので、日程などは浦田さんと相談のうえ行われます。まさしく至れり尽くせりですね。

さてそば打ちエリアの中に入ってきました。教室が始まるまでは浦田さん以外の人は入ることが許されなかった空間なので、緊張します。

中には専用のシューズで入ります。

そばを打つための麺棒です。いちばん上にあるのは浦田さん専用の高価なカーボン製麺棒だそうです。

鎮火のお札が飾られています。安全祈願という意味でも大切なことですね。

また営業許可証(めん類製造業と菓子製造業)、左にあるのがジュニア野菜ソムリエ(現:野菜ソムリエ)の修了証も掲示されていました。

そば打ち台は、今回の先生である浦田さんに合わせていますが、身長が低い人でもこのような踏み台があるので安心です。

さて、浦田さん(以降、先生)の指導による教室がスタートしました。まずは粉の計測からです。今回はニ八そばを作ります。500gのそばを作るので、そば粉が400gでつなぎ用の小麦粉が100gです。

このように粉を測ります。これは先生が行いました。

ちなみにそば粉はあくまでも体験教室なので、外国産を使用しています。

量りは750gを示していますが、これは恐らくボウルの重さが加味されているから。確か250gの時点から粉を入れ始めていましたので、間違いなく500gです。

最初に粉をふるいにかけて、きめ細かい粉を出していきます。

ふるいにかけ終わった状況。見た目では全くわかりませんが、この時点でそば粉と小麦粉が完全には混ざっていません。

そこで手のひらを使わず指のみでこうやって混ぜていきます。粉を馴染ませるように下から揉みこんでいくそうです。

そのあと水回しという工程に入ります。これはまぜながら水を加えますが、加える水の量は半分の250cc。これを3回に分けて水を加えています。

こうして水を入れながら混ぜていきます。加えていく水の量は7.2.1という順番ですが、この体験コースの場合は先生が必要なタイミングで水を入れてくれました。

このように水を必要なタイミングで入れていきます。先生によると「最後の水が重要だ」という事でした。

水を入れ終わったらいよいよ粉を団子状にこねていきます。パンを自作したことのある人なら、手のひらで奥に押し出すようなパンをこねるイメージでやるといいかもしれません。

少しずつ粉が固まってきました。

ひとつの固まりになりつつある粉をさらに力強く、腰を入れてこねていきます。

このあたりの行程は菊練りというそうで、練りながら中に入っている空気を出していくわけです。

途中不安になっても先生が常にそばにいてお手本を見せてくれます。マンツーマンの良いところですね。

ところがここでひとつ大きなミスをしました。手をふくためのおしぼりを誤ってそば打ち台の上に置いてしまったのです。これは絶対にやってはいけないことで、そば打ち台の上に水分のあるもの置いてはいけません。

確かにこの後いよいよ麺棒でそばを打つのに、余計な水分があったら、これまでの努力が水の泡。「この程度なら乾くから大丈夫」と、先生は言ってくれましたが、実際の体験の際には注意しましょう。

こうして練り上がったそばの塊が出来ました。いよいよ麺棒を使って打っていきます。

ここまででもすごいと思いましたが、ここからがまたすごい。

最初に打ち粉を下にふるっておきます。

その上にそばの塊を置きます。

最初は麺棒ではなく、手のひらで丸く広がるように伸ばしていきます。

さあ、いよいよ麺棒が登場しました。

ここでも独自のコツがあります。先生によると麺棒を持つときには指の手のひらに入れてグーの形にしたうえで、猫のような仕草にして棒を動かすとこと。

さっそく始めましたが、なかなかうまくいきませんね。

途中で先生がお手本を見せてくれます。見よう見まねでやりながら、ちょっとでもおかしいところがあれば、そのつど指導してくれます。

このように麺棒にそばを巻き付けながら伸ばしていきます。

結構伸びていきました。この後は形を四角形にしていきます。この形が四角になるとは不思議ですが、そこはプロの蕎麦職人の技。先生はそれも指導してくれました。

「この部分をこうやって伸ばしてください」先生の言われるとおりにやっていくと。

このように本当に四角形に変わっていきました。まるで魔法にでもかけられたように見事に形が変わっています。

こうして四角に伸びたそばが出来ました。いよいよこれを切っていくわけですね。

まずは一枚に伸びたそばをこうやって折り曲げていきます。

不要な打ち粉を除去します。このブラシは本来そば用ではないそうですが、馬の毛を使っていて細かい打ち粉がきれいに掃除できるそうです。

さて、まな板が登場しました。

そば切り用の包丁です。家庭用のものと違って大きいですね。「手打ちそば うら田」の銘が刻まれています。この包丁も十分重いと思いましたが、これではなく先生が通常使っている専用の包丁はもっと重たいものでした。

こちらは抑えるための板です。包丁でものを切るとき手で押さえますが、あの包丁ですから危険ということで、この板を使って切っていくわけですね。

包丁の持ち方もあります。先生によれば人差し指で包丁の中ほどを抑えるようにして切っていきます。

最初は、使いません。もちろん食べられますが、通常は捨てる部分。

最初は先生が切り方を見せてくれます。包丁を使って、麺の太さが決まるように切る長さを調整しているそうです。

また包丁に備える台の押さえ方も画像のように3本の指で均等に力が入るようにすることで、途中で包丁が大きく動いて太さがアンバランスにならないようになっているわけです。

先生の試し切りが終りました。いよいよ挑戦です。

先生に言われるように切っていきますが、さすがに初めて使う道具ばかりなので、なかなかうまく切れません。

このように明らかに太くなっちゃいましたね。それでもやり続けていくと不思議なもので、少しづつ間隔が細くなってきました。

「初めてにしては上手ですよ」と先生の一言。

先生は教え方もうまいんです。それは独立前に大型店の店長の経験があるからで、大人数相手に指導する際に、相手の能力を伸ばす指導方法を編み出されたそうです。

とはいえ、切り終えました。最後は上の部分を切って完成です。

こうやって最後にそばをパッケージして終了です。ここで先生にもうひとつ質問をしました。それはゆで方です。そばを家でゆでても、どうもうまくいかない。それは何が悪いかという事です。

理由を聞くと、そばをゆでるお湯の温度が低いのではという事でした。大鍋で沸騰した中に入れ、一度入れたら箸を使わないというのがポイントです。

ついつい小さな鍋を使って、水やガス代を節約しようとしていたからだったわけですね。最後にまたひとつ勉強になりました。

帰ってからさっそく実践です。思いっきり煮沸させた大鍋。1人前は1.5L、2人前は3Lのお湯を使います。

そばを加えました。ゆであがるまで箸は一切使いません。ざるそばなら1分30秒、暖かい掛けそばであれば1分間茹でます。

茹で上がったそばをざるにとって、流水でぬめりをとります。ざるそばは冷水ですが、暖かい掛けそばは水道の水を使用するのもポイントです。

できあがりの見ため形が不ぞろいですが、それは切り方が最初下手だったからで、そばとしては言われたとおりに茹でることで見事に改善しました。

もうひとつはとろろをかけてみました。

そば教室は無事に終わりました。最後に浦田さんお話を伺ったところ、敷地内にあるこの建物(納屋)の工事をする準備中で、2024年までにお店にするという計画が確実に進んでいるそうです。

今は美原のカフェで食べるか、甲田の店や道の駅でそばを買うことしかできない「うら田」さんの手打ちそばですが、店の営業が始まったらここで食べることができるわけで、これは非常に楽しみになりましたね。

浦田先生
浦田先生

ということで、手打ちそば体験が無事に終わりました。マンツーマンで指導が本当に上手な浦田先生。終わってから思ったことは「またそばが打ちたくなった」です。

今回は不揃いに仕上がったそば、どうしたら浦田先生のように美しく仕上げられるのか、もっと勉強したくなりました。

そばを味わうだけでなく、そばを打つ。そのきっかけになる手打ちそば教室。興味があればぜひ、うら田さんに問い合わせてみましょう。

手打ちそば うら田
住所:大阪府富田林市甲田1-16-29 
電話番号:070-4811-4744(そば打ち教室問い合わせ先)
定休日:月~金(土日のみ営業)
アクセス:近鉄富田林西口駅から徒歩8分
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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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