【横浜•元町】激戦区で人気のパン屋さん。魅力は「あるようでなかった」個性的な素材選びだった
この記事に興味を持ってくださりありがとうございます。なかにしののかです。抹茶スイーツが大好きで、主に関東の抹茶スイーツや各地のお取り寄せスイーツを楽しんでいます。
パンって、美味しいですよね。パン屋さんでパンを買う方も、多いのではないでしょうか。パン屋さんに入った時の、焼きたてのパンの香り。それだけで幸せな気分になります。わたしもパンが大好きで、美味しいパン屋さんないかな、とよく探しに行きます。
横浜、元町中華街。中華街はみなさまもご存じのことと思いますが、実は元町中華街エリアは、パン屋さんの激戦区です。その中でも、比較的新しいお店ながら、お客さんのたえない、個性とこだわりの光るパン屋さんがあります。
O to U(オートウー)
東急みなとみらい線 元町・中華街駅から徒歩3〜4分程度の場所にある「O to U(オートウー)」さんです。抹茶スイーツを追いかけているわたしは、Instagramでこちらのお店のシュトーレンの販売告知を見て、お店の存在を知りました。
マッチャシュトレン
驚きました。抹茶を使ったシュトーレンは、この世にそんなにありません。非常に珍しいのです。しかも食べてみましたら、非常に美味しかったのです。
ものすごくビターな抹茶の味わいと、全体にコーティングされたホワイトチョコ。ホワイトチョコをコーティングするシュトーレンなんて聞いたことがありません。抹茶の魅力を引き出すために、ひと手間を惜しまない店主様の志が伝わってきます。そしてクリームチーズやレモン、アップルなどフルーツが織りなす、控えめながら爽やかな風味。どの素材も活きるように工夫がこらされていました。
また来年、販売してくださるといいなあ、と願いながら、美味しくいただきました。
つい語ってしまいましたが、こんな「変わったパン」を作られるお店、チェックしないと気が済みません。ということで、定番のパンたちもチェックしに行ってきました。
なんと、抹茶を使ったパンが3種類も定番で販売されていました。抹茶だけで3種類も用意しているパン屋さん、これも本当に少ないと思います。抹茶スイーツがお好きなみなさまは、ぜひ行かれて見てください。それでは定番の抹茶を使ったパン、ご紹介します。
O to Uさんの魅力は、ひとつひとつのパンに使われている素材の組み合わせが非常に珍しいところにあります。他のパン屋さんにはないパンに出会えますよ。
マッチャとカシス
抹茶餡にカシスをあしらい、抹茶のパイ生地でサンドしてあります。上下のパイ生地がとってもサクサクとして少々の塩味があります。香ばしくて、これだけでも美味しいです。濃厚な抹茶餡でお茶の良い香りと、ほんの少しだけほろ苦さが残ります。
そしてカシスピューレ。最初は抹茶餡の優しい甘さと香りが際立つのですが、だんだんカシスの上品な酸味がやってきます。すごく心地よい甘さと酸味のバランスです。最後は酸味が際立ち、口の中にカシスの香りが爽やかに駆け抜けます。
抹茶もカシスも、お互い邪魔しないでそれぞれが順番に登場して楽しませてくれます。カシスピューレの量に対し抹茶餡がたっぷりなので、抹茶餡にも非常に存在感があります。なめらかな抹茶餡とサクサクのパイ生地の食感がよく合います。パン屋さんに入った時の、あの良い香りが口の中で楽しめます。
れもんとジンジャー抹茶の香り
リベイクすると、ジンジャーの香りがふわっと香るのが印象的です。外側はカリッとした食感で、中はもちもちと密度のあるハード系の生地ですが、堅いということはありません。
レモンピール入りで、爽やかな香りとレモンの皮の渋みも感じます。そして、ピリピリとはしないけれど、確かにジンジャーが香ります。このパン、非常に大人な味わいです。抹茶だけだとこんなにほろ苦い味わいにはならないと思います。レモンピールがほろ苦さと爽やかな後味を演出しています。全体的に非常甘さ控えめでほろ苦さが最後まで口に残ります。
そして、口の中がぽかぽかしてきます。わたし実はジンジャーのピリピリとするところが得意ではないのですが、これは美味しくいただけます。
「れもんとジンジャー抹茶の香り」このパンのタイトルもすごく納得できて、どちらかというとレモンピールやジンジャーが印象強く、このふたつ素材の香りやお味が際立つよう、抹茶で支えているのではないか、と思いました。これが普通のパン生地だったら、ここまでレモンとジンジャーの美味しさを引き出せないかもしれません。絶妙です。
マッチャと黒まめ
黒豆の、大粒でふっくらとなめらかなこと。そしてかなり濃い抹茶のダマンドが練り込まれています。非常にパンチがありビターなダマンドです。抹茶ダマンドと黒豆がしっとりしているので、パン全体がしっとりとして食べやすかったです。けれどデニッシュ生地外側はパリッと軽やかな食感。中がふんわりしたデニッシュ生地との組み合わせで、全体的に重たすぎません。
デニッシュ生地と黒まめも入ることで、抜群の香ばしさを楽しめること、くどい甘さがなく非常に食べやすいところが魅力だなと思いました。ダマンドのパンチあるほろ苦さに抹茶スイーツファンはうなること、間違いなしです。こういうの待っていました。
個性的な素材の組み合わせと、ひと工夫
抹茶とカシス、レモンとジンジャーと抹茶。あまり聞かない素材の組み合わせで、どんなお味なのだろうと思いながらいただきましたが、上手に素材同士が引き立てあっていました。
抹茶と黒豆の組み合わせは時折見かけますが、たいていのパンがとても甘くて、抹茶パウダーでほろ苦さをプラスしている印象がありました。O to Uさんのパンは、心地よい甘さでほろ苦さも十分に感じた点で、他のお店とは一線を画すなと思いました。
抹茶の魅力が活きるパンに出会えてとても嬉しいです。
しかしながら店主さんにおうかがいすると、抹茶を使ったパンは過去に何度か挑戦していますが、あまり人気がなく販売を終了してしまったものもあるとのことでした。今回いただいたパンを今後も楽しませていただこうと思いますし、何か新しい抹茶のパンがまた出た時には、楽しませていただきたいと思います。
他の商品情報や、年末年始のお休みに関しては上記公式Instagramをご確認ください。美味しそうなパンがたくさんありますよ。美味しい抹茶スイーツを作ってくださるお店のみなさま、そして記事をお読みくださるみなさまへ感謝申し上げます。ありがとうございました。
なかにしののか
Instagramで抹茶スイーツを紹介しています。毎日投稿を始めて3年以上が経ちました。写真を撮ることも大好きで、商品画像撮影のお仕事や、写真撮影・レタッチの方法をお伝えするレッスンもさせていただいています。