アップルのアプリストア、20年の総販売額70兆円、アマゾンの「プライムデー」、6月21〜22日開催
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アップルの「App Store経済圏」、20年の総販売額70兆円
米アップルは6月2日、アプリストア「App Store」を通じて生み出された販売額の合計が2020年に6430億ドル(約70兆5200億円)に達し、前年から24%増加したと明らかにした。
内訳は小売りや配車、料理・食料品宅配、旅行などの「商品・サービス」が5110億ドルで、全体の約8割を占める。音楽・動画配信や電子書籍、ゲーム、オンライン講座などの「デジタルグッズ・サービス」は860億ドル、「アプリ内広告」は460億ドルだった。
アップルはデジタルグッズ・サービス関連の販売額から手数料を受け取っている。総額6430億ドルのうち90%の取引がApp Storeの外で行われており、これらについてアップルは手数料を受け取っていないとしている。
[2]フェイスブックがEC機能強化、インスタで企業と顧客の交流支援
米フェイスブックは写真共有アプリ「インスタグラム」で、企業が顧客とメッセージをやりとりできる機能を導入する。オンラインで開いた開発者会議「F8リフレッシュ」で発表した。
フェイスブックは電子商取引(EC)機能の強化を図っており、サービス上で企業が顧客と直接対話できる仕組みを用意する。その1つとしてインスタグラムのメッセージ機能と企業のシステムを連携できるようにする。企業は顧客の問い合わせに自動応答できるようになる。
同様の企業向け機能は対話アプリの「ワッツアップ」「メッセンジャー」で提供していた。フェイスブックによるとインスタグラム利用者の9割は少なくとも1つのブランドをフォローしており、企業にとって同アプリは重要な顧客との交流ツールになるという。ワッツアップにも企業と消費者のやりとりに特化した機能を追加する。
[3]アマゾンの大型セール「プライムデー」、6月21〜22日開催
米アマゾン・ドット・コムは、会員向けの大型セール「プライムデー」を2021年6月21〜22日に開催する。6月2日に明らかにした。ファッションや家庭用品、美容品、家電などを含む全商品カテゴリーの200万点以上がセール対象になるという。
プライムデーは、売り上げが減少する夏場の販売促進策として2015年から開催している。19年までは毎年7月に実施していたが、20年は新型コロナの影響で物流網が逼迫したことから10月に開催した。21年は米国や日本、英国など20カ国で6月21日午前0時から48時間実施する。カナダとインドは新型コロナの影響が拡大しているとの理由で延期を決めた。
中小規模出店者の支援策として販売促進に1億ドル(約110億円)以上を投じる。6月7〜20日に特定の出店者の商品を10ドル以上(日本では1000円以上)購入した会員にプライムデーで使える10ドル分(日本では1000円分)のクーポンを配布する。