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『技術書典 応援祭』が本日20時から1か月間開催

五十嵐悠紀お茶の水女子大学 理学部 准教授
(写真:アフロ)

 技術書を中心とした書籍と出会える場である『技術書典』。

 

 オンラインマーケット『技術書典 応援祭』が、本日20時ごろから始まります。(3/7(土)~4/5(日)の1ヶ月間限定で開催予定。)

技術書典 応援祭 (出典:https://techbookfest.org/より)
技術書典 応援祭 (出典:https://techbookfest.org/より)

新しい技術に出会えるお祭り『技術書典』とは?

 『技術書典』とは、おもしろい技術書に出会う場、技術に関わる人のための場としてこれまで7回開催されてきました。

 8回目となる『技術書店8』は、新型コロナウイルス感染症への対策から、2月29日、3月1日の池袋サンシャインシティでの開催を中止としましたが、それに替わってオンラインでの開催「技術書典 応援祭」を発表。

直近の技術書典7では660を超えるサークルが257,000部以上の各種技術にまつわる技術書を持ち寄り、頒布しました。

これらの多様性のなかには初学者むけ・マニアックなもの・ニッチなものいずれの知識をも内包し、ジャンルを問わず技術書のお祭りとして皆様から応援されていると実感しています。

出典:2月29日、3月1日の技術書典8開催中止のお知らせ

とあるように、とても多くの技術書と出会える場として支持されてきたイベントです。

オンラインで新たな書籍に出会うための技術支援

 『技術書を中心として出展者はノウハウを詰め込み、来場者はこの場にしかないおもしろい技術書をさがし求める、技術に関わる人のための場』である技術書典。これまでは出展者と来場者が同じ場にいることでのメリットが活きていました。

 オンラインでの本選びは、どのように自分の出会いたい本と出会えるか、つまり、知らない本の中で欲しい本を推薦してくれるシステムかどうか、といったことがカギになってきます。

 今回オンラインで技術書典が開催されるにあたって、膨大な書籍の中から、ユーザの欲しい本、ユーザが知りたい技術に出会うための仕組みを技術で支援していることも特徴です。

 オンラインマーケットでは、

1. 書籍の全文検索機能

2. 類似度によるおすすめ機能

が用意されています。

書籍の情報や、その書籍を書いたサークルの情報、タグなどを使ってWebサイトの閲覧者におすすめの書籍を表示予定です。通常、ウェブサイトで書籍を買った場合、目当ての1冊を買うと、そこで即時離脱するケースが多いのですが、類似のおすすめ書籍を表示することで意外な発見を楽しんでもらえないかという取り組みです。

出典:「技術書典」WEBサイトより

開催期間中の1か月の間でも、『応援祭を通じてこれらのUI、検索結果、書籍の一覧表示、おすすめ機能などは随時改善していきます。』とHPで発表しており、UIや推薦技術による支援にも注目が集まっています。

お茶の水女子大学 理学部 准教授

東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.博士(工学).日本学術振興会特別研究員PD, RPD(筑波大学), 明治大学総合数理学部 専任講師,専任准教授を経て,現職.未踏ITのPM兼任.専門はヒューマンコンピュータインタラクションおよびコンピュータグラフィックス.子ども向けにITを使ったワークショップを行うなどアウトリーチ活動も行う.著書に「AI世代のデジタル教育 6歳までにきたえておきたい能力55」(河出書房新書),「スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子 (ネット社会の子育て)」(ジアース教育新社),「縫うコンピュータグラフィックス」(オーム社)ほか.

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