17日に発表となった「BTSの兵役による軍隊行き」。

今後はどんな流れになるのか。

韓国では2013年8月1日付けで通称「芸能人部隊（国防広報院広報支援隊）」が廃止となった。よって芸能人以外のいわゆる一般の人たちと同じ方法で申請を行う。

韓国の国民の義務に関わる話、やはり「強制的」な厳しい面もあれば思ったよりも「自由」という面もある。

最初に徴兵に応じるJINは自身の誕生日である12月4日までに入隊することになる。そこから逆算すると、遅くとも1ヶ月以上前の11月上旬までに手続きを始める。

韓国兵務庁の案内を基に紹介する。

兵役判定審査で「資格あり」か確認

まず各地の兵務庁に行き「兵役判定検査申請」を提出。そのまま身分証明書（住民登録カード）も提出し写真撮影後、検査を受ける。

近年はどの地方の兵務庁に行ってもよく、また1月から11月の間（今年は12月7日まで）であればいつ行ってもよい。JINの場合、ソウル地方兵務庁に行く可能性が高いのではないか。

検査の様子は以下の動画で詳しく紹介されている。血液・尿検査のほか、内科・外科の基本精密検査が主な内容だ。

この結果により「身体等級」が定められる。1級から4級までなら「現役兵（軍人）」。5級以降は「補充役（ボランティアに従事）」「免除」や「再検査」などの対象だ。

4級と5級を分けるラインは、身長175センチ基準で体重「108キロ」以上「48キロ以下」、その他、「入れ墨」、「視力」、「扁平足」が基準以下の場合「現役兵以外（免除）」となる。

過去には「高卒以下（中退）」でも免除となったが、近年は学歴による免除は事実上撤廃。「膝の靭帯の手術歴」も免除の対象外に。全般的に急速な少子高齢化の影響で兵のなり手が減っており、基準は厳しくなっている。いっぽうで精神疾患の基準は緩和されている。

• 検査の様子を報じる「YTN」

入営日は自分で決められる。「入営申請書」と「入営通知書」の手続き

この結果を経て、兵務庁に対して「入営申請書」を提出する。

ここでは入営日希望日を記すことができる。基本的には希望が通るため、この点は本人が選択可能だ。

その後、兵務庁から「入営通知書」が届く。

これは入営日の30日前までにメールもしくは登記郵便で本人に通達されるものだ。

JINは2021年11月に国会で法案が通った「延期特例」により、30歳（韓国式年齢）まで軍隊行きを延長した状態。逆に言えば遅くとも12月4日の誕生日の1ヶ月前までに通知を受け取っておかなくてはならない。

それを考えると10月末から11月上旬までに手続きを済ませておく必要がある。

余談だが、ちなみに入営部隊に行くまでの旅費は「兵務庁持ち」。この通知後、5日以内に口座に入金される。

髪を切り、最小限の持ち物で軍へ

その後「入営部隊」に行き、本格的な兵役の期間が始まる。

ここはいわば「基本研修センター」で、自分が実際に入る部隊とは別もの。まずは5週間の「基礎軍事訓練」を受けるのだ。

ここに入る前の「規定」がやはり厳しい。「軍のやり方」に従わなければならない点が多いのだ。

韓国兵務庁のサイトにはこう記されている。

• 兵務庁による入営前の案内

どこに入隊？　場合によっては「入営後に決まることも」

ではJINが今後、軍隊でどういったことをするのか。

これは本人が「志願できる軍に志願しているか」によって変わる。

本人が以下のいずれかを志願した場合は兵務庁側の「選抜」により、その軍へ行く（一部は"併願"も可能）。

※特技任務兵には、他のK-POPアイドルも服務歴のある「軍楽隊」が存在するが、対象は「伝統楽器もしくは実用楽器（ギター、キーボードなどを服務）が演奏できる18歳から28歳」。JINは年齢により対象外。

それ以外の「陸軍の一般兵」の場合は、基礎軍事訓練の後に配置場所は無作為の抽選で決まる。勤務地は「全国あらゆる場所の可能性あり」だ。

いつ行くかは本人が決められるが、JINは年齢による制限のために遅くとも10月末頃から動かなくてはならない。いっぽうで髪型や持ち物には大きな制限がある。

本人は何らかの部隊への入隊を志望するだろうか。それにより行先や服務内容も変わってくる。

（了）

参考：主要グループメンバーが現在服務中の部隊

BTS兵役へ　韓国で何が起きていたのか　"政治家に翻弄された4年間”