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結果を出すリーダーの口ぐせ「ベスト10」発表!

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

結果を出すリーダーたちには共通する特徴がある。チームをまとめるための言葉を、誰でもわかりやすい表現で口にすることだ。

リーダーが口にする言葉は、大なり小なりチームの方向性に影響を及ぼすものだ。とくに困難な局面ではメンバーの心を動かし、一丸となって前進するために大きな役割を果たす。

そこで今回は、結果を出すリーダーたちが頻繁に使う「口ぐせ」について紹介しよう。独断と偏見で「ベスト10」を決めた。

メンバーをまとめるのに苦労しているリーダーは、ぜひ参考にしてもらいたい。

1位:「目標に向かって一緒に進もう」

リーダーが最も苦慮することはチームを一つの方向へ導くことだ。そのために最も活用できるツールが「目標」である。メンバー全員が同じ方向に向かって努力するという一体感を生み出すため、いつも「目標に向かって一緒に進もう」というフレーズを使おう。

「私は……」でもなく「君は……」でもない。「私たちは……」をいつも意識して口にするのだ。結果を出すリーダーは、メンバーがいつも目標に焦点を合わせられるよう考えている。

2位:「お互いに学び合おう」

ここでも「君が……」を使わない。常に「私たちは……」で表現するのだ。

結果を出すリーダーは、自分が最も賢いとは決して思わない。メンバーとともに知識やノウハウを共有し、学び合う文化を築くことが成功への鍵であると信じている。そのため、「お互いに学び合おう」と頻繁に口にするのだ。決して「もっと勉強しろ」と押し付けるばかりではない。

3位:「失敗は成長の一部だ」

成功は「消去法」でしか得ることはできない。大量行動をし、

・うまくいったこと

・うまくいかなかったこと

この両方を経験して、「うまくいかなかったこと」を消去し続ける。そうすることで再現性のある成功を手にし続けられるのだ。

だから結果を出すリーダーは、失敗を責めたりしない。むしろ成長プロセスの一部として受け入れる。リーダーは失敗から何が学べるかを重視し、メンバーたちに変化と挑戦の大切さを教えるのだ。

4位:「完璧でなくても大丈夫」

結果を出すリーダーは戦略家でもある。戦略とは、何をするか、何をしないのかを決めること。リーダーは現在のリソースでどのように目標を達成するかを考えるため「何をしないのか」を決めて方針を立てる。

完璧であるなら戦略など必要ない。どんなチームも完璧でないからこそ戦略が必要なのだ。この戦略が長く安定して結果を出す最大の秘訣なのだから

「完璧でなくても大丈夫」

「ただし戦略に従え」

とリーダーは口にする。そのおかげで、メンバーは安心して勇気を持つことができる。

5位:「君ならできる、信じている」

リーダーなら誰だってメンバーを褒めたい。承認したい。しかし褒めるためには、褒める基準を超えない限りできないものだ。

だが褒めることはできなくても、期待することはできる。リーダーが「君ならできる、信じている」という言葉で期待感を示すと、メンバーは安心安全の欲求を満たすはずだ。そして自分でも気付かなかった潜在能力を解き放つきっかけを得ることができる。

6位:「どんな意見でも歓迎するよ」

「絶対に有益な意見だけ歓迎する」

というリーダーの態度は、メンバーとの距離を遠ざけることになる。「それで本当にうまくいくのか?」「そんな意見、誰だって思いつく」という言葉は、できる限りやめよう。

松下幸之助が提唱した「衆知経営」を参考にしよう。採用するかどうかは別。多様な意見をリーダーは歓迎しなければならない。「どんな意見でも歓迎するよ」と発言することで心理的安全性は高まり、創造的で価値あるアイデアを引き出すことができる。

7位:「自分を過小評価しないで」

謙虚と過小評価を混同しているメンバーは多い。自分の現状を認識し、そして可能性を信じて努力することが謙虚な姿勢だ。「いやいや私なんて、まだムリです」といった態度はメンバーの成長を妨げる。

そのためにも「自分を過小評価しないで」と励ますことだ。メンバーが正しく自己認識し、自分自身の能力を信じるようリードすることがリーダーシップの本質である。

8位:「君は重要な役割を担っている」

世界的な名著、デール・カーネギーの『人を動かす』にも書かれてある。人を動かす三原則のひとつが「重要感を持たせる」だ。

個々のメンバーがチーム内で果たす役割への意識は、チームの成績を大きく左右する。だからこそリーダーが「君は重要な役割を担っている」と伝えることで、メンバーはそれぞれ「自分の存在は重要なのだ」と再認識できる。メンバーの存在を軽んじないことが、リーダーとしての責務である。

9位:「君の貢献には感謝している」

褒めることはできなくても、メンバーに期待することはできる、と書いた。そして期待と同じように日ごろからできることが、感謝である。

感謝は最もパワフルなポジティブ感情の一つだ。リーダーは「言わなくてもわかってるはずだ」と考えず、惜しみなく言葉で表現すべきである。たとえ十分な結果が出ていなくても「君の貢献には感謝している」と言おう。リーダーのこの一言が、メンバーを鼓舞し、ハートに火をつけることになるだろう。

10位:「今日も最高の一日にしよう」

シンプルだが、力のある言葉だ。

リーダーは常に厳格であってはいけない。楽観的な姿勢も大事だ。「今日も最高の一日にしよう」と前向きなメッセージで日々を始めることで、メンバーの一日の生産性を高めることもできる。

これらのフレーズは、チームの成長、進化、そして目標達成をするうえでとても重要な役割を果たすだろう。リーダーシップは、細部に宿る言葉の選び方、話し方、そしてその背景にある思いから生まれるものだ。

たかが口ぐせ、されど口ぐせである。

リーダーの効果的な口ぐせが、目標達成へと導く決定的な因子となる。ぜひ試してもらいたい。

<参考記事>

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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