職場における「孤独率」を計算する

離職する理由の大半は、「孤独」を覚えるから……(写真:アフロ)

孤独率の計算式

 会社を離職する人の大半は、職場で孤独を覚えています。「自分がやったことが認められない」「上司との関係が悪くなっているのに、誰も手を差し伸べてくれない」などと感じ、日々過ごしています。

 職場で孤独を覚える人は、どんな人でしょうか?

 おそらく承認欲求が満たされない人です。そう考えると「孤独率」の計算式は、

孤独率=被承認量/承認必要量

 で表現できるのではないでしょうか。

 「承認必要量」は、承認されるべきことの量。「被承認量」はそのうち実際に承認された量です。(存在の承認も含みます)

 たとえばこの「孤独率」が0.1を下回るのであれば、かなり孤独を感じるはず。承認されるべきことの10%も上司や会社から認められていないからです。

 いっぽう、1.0を超える人がいれば承認されすぎ。周りから「大した仕事もしてないのに、なんであんなに評価されるんだ」と妬まれる可能性が高まります。

正しい孤独とは何か?

 私は企業の現場に入るコンサルタントです。間近で現場を見ているからわかるのですが、単なる勘違いで孤独感を募らせている人も多くいます。典型的な例が「かまってちゃん」。承認欲求が強すぎて、過剰に自己アピールをする人です。

 「それぐらいやって当り前だろう」ということまで「私がここまでやった」と猛アピールする人が、あまり周りから認められていないと主張しても、抱いているそれは正しい孤独感とは言えません。

 自分がどれぐらい承認されるべきことをやったのかは、自分自身で決めるものではない。組織の暗黙知ですから、それを察知する感度が必要です。

 組織にとって問題なのは、本来承認しなければならない人への承認量が足りないがために、孤独を覚えさせることです。できる人が離職したら、組織にとって大きなダメージだからです。

「できれば、もっと評価してもらいたかったです」「よくやってるねと、もう少し声をかけてほしかった」

 と離職を決意してから部下に告白されると、上司は仰天します。「それなりに評価してるつもりだったよ」「声をかけてほしかったのなら、もっとはやく言ってよ」と反論しても時すでに遅し。部下の心は離れていますから、

「そうですね。私が悪いんですよね」

 と、返されるだけです。離職を思いとどまってはくれません。

 キチンと部下をキャリブレーション(観察)し、どれぐらいの「承認必要量」があるのか、そしてどれぐらい部下を褒めているか、口に出して労っているかを、定期的にチェックしていきましょう。孤独率の高い人から離職していきます。

(※参考:部下に達成グセをつける「ホメジメント」の効果