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「人から信頼されているか?」を簡単に調べる方法とは?

横山信弘経営コラムニスト

私は人に信頼されているだろうか? 誰かの信用を失っていないだろうか? 人と人との信頼関係を正しく保っているかどうかは、いつになっても気になるものですね。今回は人との信頼関係を簡単に計測する「尺度」について解説します。その「尺度」とはズバリ「待つ」という概念を使って計測します。どれぐらいの時間「待てるか」ということです。

人を信用していると、今現在、その人に対して何らかの物足りなさを感じたとしても、いずれ自分の期待通りの行動をするに違いないと思い、それまで「待つ」ことができます。しかしながら、その人を信用していないと物足りなさを感じた時点ですぐに指摘したくなります。例えば信頼できない部下から報告、連絡、相談がない場合、おそらく自分の指示した通りのことをやっていないのではないかと思い込み、相手の報告や連絡を「待つ」ことができません。

そのため、ついつい部下から報告を受ける前にこちらから「どうなってるんだ?」と、質問したくなります。部下から「ちょうど今日、報告しようと思っていたんです」と言われても、相手を信用していないと「ウソつけ」と思ってしまうものです。ひどい場合は、「私の部下はもう変わらない。人間、この歳になると変わらないもんだ」などと勝手に決めつけて、人の変化を「待つ」こと自体を放棄します。とても残念なことですね。

自分との信頼関係も同じです。自分との信頼関係というのは「自信」のこと。自信がない人は、自分を信頼して「待つ」ことができません。何かをやろうと思っていても、自信さえあれば、たとえ今はやらなくとも、自分のことだからいつか必ず行動を起こすに違いないと思うことができます。そして冷静に、自分の気分が盛り上がるまで待てるのです。自分を信頼してるからです。

いっぽう自分を信頼していない人は、自分のやる気が起こらないときはやたらとソワソワします。このまま放って置くと、きっとやらないまま時間が過ぎていくに違いない。どうしたら自分はやる気を起こすのだろうかと考え込んでしまいます。自分がやる気を起こすまで「待つ」ことができません。挙げ句の果てに、「自分はこういう性格だから」と、自分自身を諦めてしまう人も思います。

このように、信頼関係を示す尺度は、「待つことのできる時間」で計測することができます。もしもあなたの周りに、あなたを急かしてくる人、必要以上に「早く早く」と言ってくる人がいたら、その人から信頼をされていないと受け止めてもいいかもしれません。他の人は待てるのに、あなたに対しては待てない、という態度を示す人がいたら要注意です。自分の行動を見直してもいいでしょう。信頼を失っている可能性があります。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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