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田澤純一が16年ぶりに日の丸を背負う!! アジア競技大会の日本代表が内定する

横尾弘一野球ジャーナリスト
6月の日本代表選考合宿で、捕手の木南 了(右)と対話する田澤純一(左)。

 9月23日に幕を開ける第19回アジア競技大会(中国・杭州市ほか)の野球競技に出場する日本代表24名が内定し、8月9日に侍ジャパン・オフィシャル・ウェブサイトで発表された。アジア競技大会には2014年から社会人のみで編成したチームで出場しており、2014年の仁川大会は銅メダル、2018年のジャカルタ大会は銀メダルと、プロ選手も含めたチーム編成の韓国、チャイニーズ・タイペイを相手に検討している。

 ただ、あくまで目標は金メダルであり、2017年に就任した石井章夫監督はパワーやスピードをアップさせることでライバルと互角に戦えるチーム作りに腐心してきた。また、都市対抗をはじめとする大会で好成績を残した選手を集める編成方法も見直す。投球や打球のデータを測定することで選手個々の特長を浮き彫りにし、その持ち味を磨きながら時間をかけてチームを作り上げていく。コロナ禍ですべてを思い通りに運ぶことはできなかったものの、2018年のアジア競技大会から続いて選出された6名を筆頭に、すでにウインター・リーグも含めて国際舞台を経験している選手が20名。初代表は僅か4名と、経験を重視した布陣となっている。

【第19回アジア競技大会日本代表】

◆投手

加藤三範(ENEOS)、渕上佳輝(トヨタ自動車)、岩本喜照(日本新薬)、堀 誠(NTT東日本)、片山雄貴(Honda熊本)、佐竹功年(トヨタ自動車)、嘉陽宗一郎(トヨタ自動車)、森田駿哉(Honda鈴鹿)、田澤純一(ENEOS)

◆捕手

南木寿也(JR北海道硬式野球クラブ)、辻野雄大(Honda)、木南 了(日本通運)

◆内野手

下川知弥(NTT東日本)、金子聖史(東芝)、北村祥治(トヨタ自動車)、中川拓紀(Honda鈴鹿)、中村 迅(NTT東日本)、丸山壮史(ENEOS)

◆外野手

望月直也(トヨタ自動車東日本)、向山基生(NTT東日本)、笹川晃平(東京ガス)、佐藤竜彦(Honda)、鈴木聖歩(JR東日本東北)、猪原隆雅(ミキハウス)

 昨年の第4回U-23ワールドカップで世界一に輝いた若いメンバーも5名入っているが、何と言っても注目されるのは田澤純一(ENEOS)だろう。2008年の都市対抗優勝の原動力となり、大会後にメジャー・リーグへの挑戦を表明。ボストン・レッドソックスと契約し、2013年にはリリーバーとしてワールド・シリーズ優勝も経験している。

 ただ、2018年を最後にメジャーでの登板はなく、2020年からはBCリーグ、台湾、メキシコと渡り歩き、昨秋にENEOSへ復帰した。コンディションは常に万全というわけではないが、今春から田澤のもとへ足を運んで対話を続けてきた石井監督は、何より田澤の人間性や経験もチームに大きなプラスをもたらすと確信し、6月の選考合宿にも招集していた。田澤の日本代表入りは、急成長してワールドカップに出場した2007年以来16年ぶり。ちなみに、そのワールドカップを視察し、田澤に豊かな将来性を見て取ったのがボストン・レッドソックスのスカウトだった。

 なお、日本代表は8月15日から4日間にわたって鹿児島県内で強化合宿を実施。9月にも直前合宿を行ない、10月1日から金メダルをかけた戦いに臨む。

(写真提供/小学館グランドスラム)

野球ジャーナリスト

1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。

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