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侍ジャパンの準々決勝はイタリア!! 世界一への追い風か【第5回ワールド・ベースボール・クラシック】

横尾弘一野球ジャーナリスト
3月16日、イタリアとの準々決勝で大谷翔平の先発登板はあるか。(写真:ロイター/アフロ)

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドは波乱続きだ。プールAでは、開幕から2連敗で絶体絶命となったキューバが息を吹き返し、ダークホースのイタリアがキューバ、オランダと強豪を連破。5チームが2勝2敗で並ぶ大混戦となり、失点率で1位がキューバ、2位がイタリアに。以下、オランダ、パナマ、チャイニーズ・タイペイとなり、5位のチャイニーズ・タイペイは、次回は予選からの出場となる。

 イタリアがオランダを相手に大逆転を演じていた頃、プールBの日本はオーストラリアにも快勝で4連勝。1位での準々決勝が確定し、相手はイタリアとなった。日本の準々決勝は、キューバとオランダの直接対決で負けたほうという見方が多かっただろう。もしかしたらチャイニーズ・タイペイ、大穴でパナマまでは考えたが、まさかイタリアとは……。

 準々決勝は一発勝負で、会場は東京ドームゆえ、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)や大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)が先発しても、たった1球のコントロール・ミスを外野スタンドまで運ばれ、巧みな継投で打線が沈黙すれば0対1で黒星を喫する。キューバやオランダが相手なら、そうした展開も十分に警戒しなければならなかったと思うが、イタリアは唯一その心配をしなくていい相手だろう。

 勝負事に“タラ・レバ”を言い出したらキリがないが、思い切って言えば最も番狂わせが起こりにくい相手。日本は、自分たちの野球をすればいい。幸い、1次リーグは投打ともに好調な選手が多く、栗山英樹監督の采配や選手起用も冴えている。また、相手がどこであれ、油断する気配はまったくなく、万全の状態で臨むことができるはずだ。

イタリアの監督は、かつて野茂英雄とバッテリーを組んだマイク・ピアッツァだ。
イタリアの監督は、かつて野茂英雄とバッテリーを組んだマイク・ピアッツァだ。写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ちなみに、奇跡を起こしたイタリアは、かつてロサンゼルス・ドジャース入りした野茂英雄がバッテリーを組んだマイク・ピアッツァが指揮を執り、日本プロ野球の単独チームくらいの実力は備えているイメージ。ただ、選手層もさほど厚くなく、日本が先手を取れば優位に試合を進められるだろう。また、打線が大量点を奪えない可能性はあるが、投手陣が大量失点することはない。つまり、打撃戦にはならないと見ている。ともあれ、今大会最大のヤマと言ってもよかった試合を前に、強い追い風が吹いてくれたと感じる。頑張れ、侍ジャパン!!

野球ジャーナリスト

1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。

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