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日本はスーパー・ラウンド進出もキューバは敗退濃厚――第4回U-23ワールドカップ

横尾弘一野球ジャーナリスト
来年のドラフト候補と評される中川拓紀(Honda鈴鹿)が打線を牽引する。

 10月13日から台湾各地で開催されている第4回U-23ワールドカップは、グループAの日本がオープニング・ラウンドを終えた。社会人で編成した侍ジャパンU-23代表は、ドラフト候補の富田 蓮(三菱自動車岡崎)が好投してドイツとの第1戦に快勝。

ドラフト候補の左腕が好投してドイツに快勝――第4回U-23ワールドカップ

 第2戦では、前回優勝のベネズエラと激突した。

「日本と比較して、中南米の投手は長身でボールに角度があるイメージ。タイミングも取りにくいと思ったので、ミートポイントを前にする意識で対処してみようと考えました」

 そう語るリードオフの中川拓紀(Honda鈴鹿)が3安打をマークし、スコールのような雨で73分間の中断があった難しい試合を5対2でものにする。チャイニーズ・タイペイとの第3戦は、序盤に守備が乱れて1対3で敗れるも、スーパー・ラウンド進出には負けられないコロンビアとの第4戦には再び富田の好投で4対1の勝利。第5戦の南アフリカには9対0で圧勝し、4勝1敗のグループ2位でスーパー・ラウンド進出を決めた。

 スーパー・ラウンドではグループBの上位3チームと対戦するのだが、グループBの開催地・台北は警報が発令されるほどの雨が降り続いた。10月15日の第2戦が3試合とも中止になり、翌16日の朝も土砂降り。すると、大会本部は第1試合を中止した上で、第2試合以降を斗六市で行なうこととした。グループAの会場・台中市よりも南の斗六までは、台北からバスで3時間超。グループBのチームは、17日まで長旅を強いられながら試合を消化する。

中日トリオが合流するも3連敗と苦しいキューバ

 アメリカ大陸予選で優勝したメキシコ、2019年のアジア選手権では中国に敗れて4位に甘んじたため、今大会はワイルドカード出場した韓国をはじめ、グループBの6チームは実力が拮抗。厳しい状況でも熱戦が繰り広げられたが、キューバは第1戦でプエルトリコにシャットアウト負けすると、韓国にはスコアレスの7回裏(この大会は7回制)にサヨナラ満塁本塁打を許す。さらに、オランダにも2対3と競り負け、3連敗でスーパー・ラウンド進出は絶望的に。中日でプレーするペドロ・レビーラとフランク・アルバレスが三、四番を務めたが、この3試合でアルバレスの安打1本では勝機もなかったか。

 ただ、18日の第4戦でメキシコに2対0で勝ったため、残るオーストラリア戦の勝利を条件に、まだ僅かながらスーパー・ラウンド進出の可能性を残す。他力本願ながら、キューバは野球王国の威容を保てるだろうか。そして、このグループBは休養日だった19日にも試合を行なうため、休養日なしで20日からのスーパー・ラウンドに臨む。明日19日に休養できる日本には、ドラフト候補たちの活躍で、どこが相手でも連勝を飾ってもらいたい。

(写真=彭善豪)

野球ジャーナリスト

1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。

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