内村航平は「陽性」から一転「偽陽性」に。どのような手順で判断されたのか

つねに用心を怠らなかった内村航平(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 国際体操連盟(FIG)は10月31日、内村航平(リンガーハット)が新型コロナウイルスに感染していないのにPCR検査で陽性となる「偽陽性」だったと発表した。

 内村は日本・ロシア・中国・米国の4カ国が参加して11月8日に東京・国立代々木競技場で開催される「体操Friendship and Solidarity大会」に向けて10月21日から東京都北区のナショナルトレーニングセンター(NTC)で日本チームの一員として合宿中。10月21日の第1回PCR検査では陰性だったが、同28日に受けた第2回PCR検査の結果が29日夕方に出て、陽性と判定されていた。

 なお、内村は無症状。体温は36度3分で安定していた。

■陽性判明後の対処方法は?

 日本チームは10月29日夕方に内村の陽性が判明した後、ただちに内村を個室に隔離。その後、他の選手も個室に隔離した。

 また、同日19時半から国際体操連盟の渡辺守成会長が会見を開いて本件の情報をメディアに公開。翌30日には体操練習場を封鎖して日本チームの練習をとりやめ、内村を含む全選手が臨時のPCR検査を受けた。

 内村についてはさらに詳しい検査が施された。「陽性」判明を受けた後、当初からPCR検査を担当していたメインチーム(1:都内病院=民間検査会社による外部委託検査)のほかに大会医師団バックアップチームが加わり、計3か所(1:都内病院、2:東京国立大学病院、3:大阪公立大学病院)で内村のPCR検査を再実施した。

 結果は、1と、2および3の検査結果がすべて陰性。国際体操連盟の発表によると、全検査が陰性だったことによって大会医師団は検査結果、臨床症状、および経過を総合的に考慮し、内村選手が第2回PCR検査にて陽性と判断された検査結果は『偽陽性』であったとの最終結論に至ったという。そして、この結論を受け、第2回PCR検査を実施した(1:都内病院)が、所轄の保健所に対して内村の陽性届け出の取り下げを報告した。

 また、国際体操連盟は10月30日に内村を含めた日本チーム全員を対象とした臨時のPCR検査の結果、全員が陰性だったことも合わせて発表した。

■11月1日と、4日以降は8日まで毎日PCR検査を実施する

 日本チームは今後、11月1日に当初の予定通りに全員が「第3回PCR検査」を実施することになっている。そして、11月4日から大会当日の8日までは来日する海外勢も含めて当初の予定通りに毎日PCR検査を行う。

 なお、一部の海外メディアが「ロシアの女子選手が新型コロナウイルスに感染したため選手交代した」と報道していたが、国際体操連盟がロシア連盟に確認したところ、そのような事実はなく、ケガによって最終エントリーをしなかったとの説明があった。

 これにて、11月8日の大会は予定通りに実施する方向。今後、大会前や大会中に同様の事象が発生した場合は今回と同様の対策をしていくことになっている。

内村航平が新型コロナウイルス陽性反応。国際体操連盟・渡辺守成会長の説明は?