【Yahoo!ニュース 個人】9月の月間MVAとMVCが決定

(ペイレスイメージズ/アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、9月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選5本の記事と1本のオーサーコメント、筆者の受賞コメントをあわせて紹介します。

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9月の月間MVA

「武装難民」に対してどのように対応することができるのか ~国際人道法の視点から~(田上嘉一)

筆者による受賞コメント:麻生太郎副総理の発言から議論を呼んだ「武装難民」という言葉。聞きなれない言葉ですが、実際に紛争地域では難民の中に武装したテロリストが紛れ込んでいることも珍しくないと聞きます。日本であまり議論のされることのない国際人道法に照らし合わせ、どう考えるべきなのか?一度落ち着いて考えてみたいと思ったことが執筆のきっかけです。他方で、国際法・国際人道法だけでなく、難民条約にも言及するべきではという指摘もありました。これらも含め、将来起こりうる事態について、我々がどのようなことができるのか、この記事が考える契機となるのであれば幸いです。

田上嘉一

選出理由:麻生太郎副総理が朝鮮半島から難民が日本に押し寄せる可能性について触れた際の発言が大きな議論を呼びましたが、その発言内容に関して国際人道法の観点から考察した記事です。発言に対して批判の声が集まる中、弁護士という法律家の立場から法律に照らして冷静な分析を行い、読者に新たな視点をもたらしました。

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気象予報士制度は必要か?「予報士1万人」時代の気象業界を考える(1)(片平敦)

筆者による受賞コメント:世の中に広く知られている気象予報士制度ですが、時代の変化とともに様々な課題が現れ、今まさに対応を迫られているのではないかと強く感じ、この記事を執筆した次第です。大変ありがたいことに、気象業界の内外から様々な反応をいただきました。気象予報士の現状と将来、ひいては、より良い防災・減災を考えるための一石を投じることができたならば幸甚です。誠にありがとうございました。

片平敦

選出理由:気象予報士の実際と展望をシリーズで多角的に分析・考察した記事です。気象予報士制度が始まって23年が経った今、変化する社会環境において、制度はどう対応していくべきなのか。分析と考察を重ね、提言へと結びつける丁寧な文章展開が読者を惹きつけます。

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「【公式】阪神甲子園球場」の“中の人”の正体とは・・・?(土井麻由実)

筆者による受賞コメント:阪神タイガースの取材をするためにいつも訪れる阪神甲子園球場ですが、このところ飲食やグッズなど、どんどん“攻めているな”と感じていました。そんな矢先、この夏ツイッターで見た「甲子園球場の中の人」。これまで知らなかった球場の裏の顔や中で働く人の大変さ、またおもしろさを伝えるツイートに興味がわき、取材してみると、若い女性スタッフがアイディアを絞り、奮闘していました。彼女の熱い思いが伝わっていたら嬉しいです。

土井麻由実

選出理由:これまでにも甲子園球場を支える人々を取材してきた筆者。今回の記事では、SNSを通じた情報発信により球場を盛り上げる「【公式】甲子園球場」の“中の人”に直撃。企画立案から携わってきた女性担当者の取り組みや思いを伝えます。野球に詳しくない読者も、思わず「【公式】甲子園球場」アカウントをのぞいてみたくなる記事です。

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在籍11年目にして得た1部の初タイトル。千葉の精神的支柱・MF深澤里沙が輝き続ける理由(松原渓)

筆者による受賞コメント:9月の月間MVAに選出していただき、ありがとうございます。スポーツの世界は新人や若い世代の選手たちが新鮮にみえて、取り上げられやすい側面もありますが、ベテランが見せる職人技や喜怒哀楽あふれるプレーに心を動かされたり、その選手の人生に自分自身を重ねて共感する読者も多いと思います。深澤選手のプレーには、彼女が貫いてきたサッカーへの一途な想いや、硬派な生きざまが如実に表れています。自分らしさを大切にして、それを貫き通す。そんな魅力を持つ選手たちを、今後も私なりの視点で追い続け、その素晴らしさを読者に伝えていきます。

松原渓

選出理由:ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの初タイトル取得のキーマン、深澤選手のインタビューです。これまで培った取材経験があってこその切り口で選手の魅力に深く迫ります。

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言葉で殴り合うビジネスマンたち ~なぜ社会人がラップを?~(松井至)

筆者による受賞コメント:特殊性や時事性ばかりが重視されるテレビドキュメンタリーの制作に限界を感じている時に出会ったのがビジネスマンラップの世界でした。日本の会社員の生活実感にフォーカスできると考えました。いい年こいた大人が覚えたてのラップで勝負する…人から笑われるとわかっていながらも、この人たちがステージに立ち続けるのはなぜだろう?と考える時、勇気をもらった気がしました。純粋に自分のための言葉があっていい。ラップはどこかの誰かのつぶやきから始まったし、映像もそうであっていい。そんな当たり前のことを教えてくれました。この作品を評価していただき、とてもとても嬉しいです。

松井至

選出理由:一般の会社員がなぜラップに取り組むのか、その背景や想いを切り取った動画記事です。映像だからこそ伝わる、実際のラップの臨場感も見どころです。

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9月の月間MVC

『中田久美監督が5位に悔し涙「土台はできつつある」』の記事へのオーサーコメント(柄谷雅紀)

筆者による受賞コメント:今季は遠征を密着取材する機会がありました。そこで目にしたのは、食事が終わるとすぐにミーティングを行い、長時間にわたって細かく打ち合わせをする中田監督らスタッフ陣の姿。選手を取材していても、感じるのは信頼関係の厚さでした。それは、人心掌握術にここまで長けているのかと驚くほどです。中田監督の怖く、厳しいというイメージではなく、報道では伝わりにくい側面を、事実を書くことで伝えたいと思いました。

柄谷雅紀

選出理由:世間的には「厳しい」「怖い」というイメージで語られがちな中田久美・女子バレー日本代表監督の表には見えにくい姿勢や人柄を紹介。試合中にほとんど話さないのはなぜ? という読者の疑問にも答え、また東京五輪へ期待も持たせてくれました。