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コロナ、退学の前に相談を:ご意見ご質問に答えて

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
写真はイメージ(仲間がいれば乗り越えられることも)(写真:アフロ)

■コロナ、決める前に相談を

下記のページがヤフーのトップページで紹介されました。

退学を考えている学生のみなさんへ:コロナ禍の学生支援のために:決める前に相談を

たくさんの方にご覧いただき、ネット上でご意見ご質問もいただいています。記事をご覧いただいた上での、学生たちへのエールの声も届いています。

■ご意見質問に答えて

「相談に来て下さいって、そのためにキャンパスに入れないんじゃないの?」

貴重なコメントをありがとうございます。ごもっともです。ただ、事情は大学によって様々です。学生の入構禁止とは言っても、特別な事情があれば入構できる大学も多いと思います。

退学が頭を過ぎるほど悩んでいる学生を放置する大学は例外的だと思います。まず、電話でもメールでもしてもらえればと思います。キャンパス内で、担当教員と相談したり、ジムの方と相談したり、学生相談室などで相談できるかもしれません。

もし入構できなくても、電話やオンラインの相談もあるでしょう。

「大学は授業再開のための努力はしてますか?店舗はシールドなどを張り、お客様に来てもらうために必死に努力をしてます。大学には、そのような努力が感じられません。」

たとえば、私の勤務校では、4月当初から対面授業を始める工夫をしていました。しかし、結局休校となり、その努力は無駄になりましたが。次に、いつまでも休校にはできませんので、遠隔授業の準備を急遽始めて、遠隔授業という形で授業を再開しました。

遠隔授業をしながら、実験や実習の限られた授業で、対面授業を始めました。細かなマニュアルを作り、人数を絞り、教材を消毒し、一回ごとに授業の様子を報告するなどしてきました。

夏休み明けには、多くの授業で対面授業が再開します。担当者は、マニュアル作りと具体的対策に追われています。

「いろいろあるやろうけど 大学は絶対でといたほうがええで」

絶対とは申しませんが、そのチャンスが与えられた人、せっかく入学した人は、卒業してほしいと願っています。退学して進路変更も良い場合もありますが、冷静に決めましょう。

「辛いと思うけど、もう少し待ってほしい。大学側も、オンラインクラス会とか開催できないのかなぁ…生徒同士を結びつけてあげてほしい。」

ネット上で、学生同士のディスカッションをしているところもあります。ただ、演習やゼミなど少人数の授業で、常に画面上で自分や他のメンバーの顔をみながらというのも、とても疲れるという声も出ています。

けれども、このような場を通して、ようやく少し友達ができたという学生もいます。

オンライン飲み会のようなものは、私の身近にはありませんが、始めている大学もあるかもしれませんね。

「このままだと来年も休校になるのかもしれないけど大学生可哀想」

私も同感で、特に短大生や大学院の修士課程の学生などは、2年しか在学しないので、特に大変だと思います。私の勤務校は今年度後半から対面授業が始まりますが、遠隔授業は今は良いけど、これがずっと続くのは勘弁してほしいと学生たちは言っています。

「うつ状態にある時に退学を考えるのはやめましょう。ひとまずこれを読んでみて。」

退学、退職、離婚など、大切なことはうつ状態の時には決めないようにと、うつ状態の方にはアドバイスしています。医学的なうつ状態でなくても、大切なことは、泣きながらとか、怒りながらなど、心が不安定な時に決めることではないと思います。

「本当に今の大学生の扱いはかわいそうだと思う。 でもこれだけは言わせてくれ。 こんな写真みたいなキャンパスライフ、ねぇからな!!」

この写真は、プロが撮った写真で、モデルもプロでしょう^- ^。私の勤務校の大学案内は本当の学生を使っていますが、大規模大学だとモデルさんを使ったりもしますね。

客観的に言って、プロのモデルみたいな人が何人も集まっていることはありません。でも、心の世界ではあると思います。

モデルや俳優のような美男美女ではなくても、一人ひとりの学生にとっては、最高の友人ができることは、もちろんあるでしょう。

「人生で最も充実する大切な1年間を失うことになった。来年もどうなるか分からない。進路変更は当然ありだ。」

私は、進路変更を否定しません。ただ進路変更は、きちんと冷静に考えて、将来の見通しをつけて、次の行く先を決めてから大学を退学するものだと思います。

「ここにもコロナのリスクが。 でも、負けてはいけない。 大学生活は魅力に満ちているから! 」

魅力に満ちた大学生活を味ってほしいと、私も願っています。私も学生たちにエールを送りたいと思います。

「然るべきところに相談する前に諦めてしまう学生や家庭も多いです。まずは相談してほしい! 何が突破口になるか分からないから!」

深く悩むと、この問題は解決不可能と思ってしまうのですが、意外と解決策はあるものですよね。

「うちは進路に悩んでるし、バイトも削られてる苦学生はどうしたら良いの」

悩んでいる学生ほど、複数の人に相談できればと思います。最初からの苦学生は、コロナでますます大変ですよね。でもこれは個人的な見解ですが、苦学生たちは、とても充実した学生生活を送っています。

「『大学に入れるだけでありがたいのに文句言うな』みたいに言う人がいるけどそれは違うと思う。堂々と悩んで不満を抱いたり相談していい 」

そうですよね。学生には、悩む権利があるし、相談する権利があると思います。

「あんまり深刻に考えすぎず、時を待つのも大切 大変かもしれないけど悩みすぎない 」

そうですね。私の立場ですと、「そう深刻にならずに」とも言いにくいのですが、もしかしたら数ヶ月後には世の中の事情が随分変わっているかもしれません。来月には、その学生さんの心が、大きく変わっているかもしれません。

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■相談の意味

様々な情報は、大学の帆オームページにもあるかもしれませんが、「相談」することは、ただ情報を仕入れることではありません。相談は個別対等であり、だから効果があるのです。

相談とは、個別対応のことです。だから、相談に来て話をしてください(「相談」(カウンセリング)とは何か:学校でもビジネスでも全ての場で使える活用法:Y!ニュース有料)。

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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