SNSとネットコミュニケーションの心理学:現代を生き抜く必須知識

(写真はイメージ:ネット、SNSで不幸を生まず幸せになろう。(写真:吉澤菜穂/アフロイメージマート)

■インターネットコミュニケーション:ネットで変わる人の心

ある人の「性格」、ものの考え方や行動は、一つではありません。車に乗ると性格が変わるなんて言われることがありますが、ネットに入ると、人は変わります。

全ての人が変わります。私たちは、ネット上でどのように感じやすいのか、どんな行動をとりやすいのかを知ることは、ネット社会に生きる私たちの必須事項です。

■ネットでは言動が激しくなりやすい

ネットでは、感情が盛り上がりやすくなります。感情のまま、発言しやすくなるのです。相手も同じです。互いに影響を受けあって、感情はさらに高まります。

人は、思ったことをそのまま表現しているわけではありません。全ての人が、全てのときに、言ってみれば、相手の顔色を見ます。

顔色を見るというのは、あまり良い意味では使われませんが、相手の微妙な反応を見て、自分の言動を適切に変化させているのです。

たとえば、私たちは口喧嘩をしているときでさえ、相手の言葉に対してうなづきます。

「あなたのいう通りです」という意味ではなく、ただ聞こえているというだけのうなづきなのですが、このうなづき行動には、相手の怒りを抑える効果があります。

うなづきのような大きな行動や、怒りのような強い感情だけではありません。相手の喜び、不快、悲しみの感情などが、わずかに表情に表れたとき、人はそれを意識できなくても、敏感に感じ取ります。

そして、人間関係にトラブルが生じないように、微妙に自分の言動を調整しているのです。

ところが、ネットでは相手の表情が見えません。そのため、自分の感情に沿ったままの言葉を調整なしに言い放つことがあるのです。

■やりとりが頻繁・相手の心の深読み

相手の顔が見えないのは手紙も同じです。しかし手紙は、書くのも、やり取りするのも、時間がかかります。この時間がかかる間に感情がおだやかになります。

ところが、ネットでは自分の感情をそのまますぐに文字にできます。そして1日に何度でも、相手のやりとりができます。そのため、感情が盛り上がりやすいのです。

さらに人は、文字や言葉だけに反応しているわけではなく、自分が想像している相手に対して反応します。

「馬鹿だなあ」にしても「愛してるよ」にしても、冗談なのか、本気なのか、どれほどの善意や悪意があるのかを想像して、反応しているのです。

心の底から愛しているなら、「死している」の言葉だけではなく、全体的な雰囲気を作らないと、真意が伝わらないでしょう。様々な条件から、真意が薄まってしまうこともあります。

ネットでは、相手が見えません。手紙のように、文字の様子や便箋のデザインから想像することもできません。スタンプや顔文字もありますが、結局は画面上の表現ですらか、文字と同じです。

人は、一度その人が好きになったり、嫌いになったりすると、その想像を膨らませます。本気の怒りや本気の恋愛感情ではなくても、少しそう感じるだけで、想像がふくらみ始めます。

ネットでは言葉が強くなりがちで、面と向かっては恥ずかしくて言えないような気取った言葉も言えたりします。聞いている方は、相手が好きと感じ始めると、その文字を打っているのは、自分の理想の人のように感じます。

反対に嫌い始めると、その文章を書いている人が最悪の人に見えてしますのです。

普段なら怖くて言えないような乱暴な言葉も、ネットでは言えます。受け取る方は、さらに悪意あるものとして解釈してします。その相手の不快感を感じ取ることができないまま、さらにきつい言葉も出てしまうのです。

こうして、愛にせよ怒りにせよ、ネット上では短時間に一気に盛り上がってしまうのです。

■SNSコミュニケーションの特徴

SNSは、建前ではない本年の、そして個人的な発言が良しとされる場です。しかし、それを真に受けてはいけません。

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東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「とくダネ!」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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