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最も贅沢な遊び:私たちは「ホモ・ルーデンス」、遊ぶ人

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
(写真はイメージ)(写真:アフロ)

■芸術の秋に

秋は、文化祭、学園祭の季節。多くの人に、楽しい思い出があることでしょう。でも、ほとんどの人にとっては、それは遠い日の思い出。けれども、ある社会人入試で大学生になった女性が学園祭の準備をしながら私に話してくれました。

「OL時代は、お金は多少はあるけれど、時間がなかった。友達と、タクシーで出かけてちょっとリッチなランチを食べたり、女子が集まって小旅行なんて遊びをしていた。今、この学園祭の準備は全然お金を使っていない。自分は、なんて贅沢な遊びをしているのだろうと思う」。

お金なんて使わないけれど、時間があり、仲間がいて、みんなで一つの目的のためにがんばっている。そんな爽やかな活動は、大人になってしまうとなかなかできないかもしれません。

文化祭、体育祭に代表される活動は、子供達にとって、そして私たちにとって、どんな意味があるのか、心理学的に解説します。

■「遊び」の価値

私たち人間は、「ホモ・サピエンス」(現生人類の学名、「賢い人間」の意)ですが、もしかしたらその本質は、「ホモ・ルーデンス」なのかもしれません。ホモ・ルーデンスとは、オランダの歴史家ホイジンガが提唱した言葉で、「遊ぶ人」の意味です。ホイジンガは、遊ぶことこそに人間の本質を認める立場から人間を定義しました。

動物はみんな、必死になって食べ物を探し、敵から逃げ、子孫を残します。それは、人間も同じです。でも、こんなに多くの時間を生存のためではなく遊びのために使うのは、人間だからこそでしょう。

人は、遊ぶことによって人間になるのです。あなたは、本当の遊び、贅沢な遊びをしていますか。

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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