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5日間に4度の「1試合3安打」で打率を4割台に乗せる

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)Apr 15, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月11日以降、ホゼ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)は、1試合3安打を4度記録している。11日が4打数3安打、12日が4打数0安打、13日と14日が5打数3安打、15日は4打数3安打だ。この5試合の打率は.546(22打数12安打)。シーズン打率は、10日を終えた時点の.340(50打数17安打)から.403(72打数29安打)まで上昇した。

 アルトゥーベは、2014~17年に4シーズン続けて200本以上のヒットを打ち、2015年以外の3シーズンは首位打者を獲得している。

 5試合のスパンに4度の1試合3安打は、自己最多ではない。2017年7月4日~9日は、5試合とも、3本のヒットを打っている。4日、5日、6日、7日が5打数3安打、8日は出場せず、9日に4打数3安打だ。

 その次の試合も3安打以上なら、1900年以降では最も長い、ジミー・ジョンソン(1923年)とジョージ・ブレット(1976年)の6試合連続3安打以上に並んでいた。7年前のアルトゥーベは、オールスター・ブレイクを挟み――オールスター・ゲームは2打数0安打――7月14日に4打数2安打を記録した。

 ちなみに、1970年以降におけるこのストリークのトップ5は、見落としがなければ、6試合連続3安打以上のブレット(1976年)と5試合連続3安打以上の4人、テッド・サイズモア(1970年)、ロッド・カルー(1975年)、アルトゥーベ(2017年)、チャーリー・ブラックモン(2019年/コロラド・ロッキーズ)だ。

 5年前のブラックモンは、6月13日が5打数4安打、14日が7打数4安打、15日が6打数4安打、16日が6打数3安打、17日は試合がなく、18日に5打数3安打。最長記録にリーチをかけた19日は、5打数1安打だった。

 ブラックモンは、2016~19年に4シーズン続けて180本以上のヒットを打った。2017年は213安打を記録し、首位打者を獲得した。このシーズンは、アルトゥーベとブラックモンが、各リーグの最多安打と打率トップに位置した。

 なお、アルトゥーベもブラックモンも、ヒットを打つだけの打者ではない。30本塁打以上のシーズンは、どちらも2度。今シーズン、ブラックモンのホームランは1本だが、アルトゥーベはすでに5本塁打を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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