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史上初の「200三振デュオ」がいなくなっても、マリナーズ打線の三振は減ってない!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
テオスカー・ヘルナンデス(左)とエウヘニオ・スアレス May 28, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨シーズン、シアトル・マリナーズには、史上初の200三振デュオが誕生した。これは、投手が奪った三振ではなく、打者が喫した三振だ。エウヘニオ・スアレステオスカー・ヘルナンデスの三振は、それぞれ、214と211を数えた。また、三振率はともに30%を超え、30.8%と31.1%を記録した。

 ちなみに、シーズン200三振以上は、昨シーズンの3人――あと1人は、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)が215三振(三振率29.9%)――を含めても、延べ19人に過ぎない。

 今シーズン、スアレスとテオスカーは、マリナーズではないチームでプレーしている。スアレスは、11月下旬のトレードで、アリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍した。FAになったテオスカーは、ロサンゼルス・ドジャースに入団した。

 MLB.comのジョン・モロシによると、編成責任者のジェリー・ディポートは、11月初旬のGMミーティング中に、ラインナップのコンタクト率を上げる、と語ったという。昨シーズン、マリナーズの1603三振と三振率25.9%は、ミネソタ・ツインズの1654三振と三振率26.6%に次ぎ、30チームのなかで2番目に多く、2番目に高かった。

 にもかかわらず、マリナーズは、今シーズンも三振の山を築いている。開幕から13試合で138三振。三振率は29.2%だ。数はロサンゼルス・ドジャースの153三振(15試合)に次いで多く、率は最も高い。ツインズの28.5%を上回る。

 三振が多くても、得点も多ければ、気にする必要はないだろう。けれども、ここまでは1試合平均3.2得点。昨シーズンは4.7得点だった。今シーズンは、まだ始まったばかりだが、ディポートの思惑どおりのスタートにはなっていない。20打席以上の12人中、過半数の7人が三振率30.0%以上を記録していて、三振率25.0%未満は3人しかいない。

 なお、今シーズン、スアレスとテオスカーの三振率は、26.3%と38.7%だ。テオスカーの三振率は、例年以上に高いものの、出塁率.355も同様。4本のホームランを打ち、両リーグ最多タイの15打点を挙げている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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