今シーズン、クレイグ・キンブレルは、ボルティモア・オリオールズの投手として、メジャーリーグ15年目を迎えた。昨シーズンのフィラデルフィア・フィリーズが７チーム目、今シーズンのオリオールズは８チーム目だ。

　４月１日のシーズン初登板は、１死からシングル・ヒット→盗塁→盗塁→犠牲フライで同点に追いつかれ、セーブ失敗となった――その裏のサヨナラ勝ちで白星を手にした――が、２登板目の４月５日は、９回裏を３人で終わらせ、セーブを挙げた。

　MLBスタッツが紹介している、イライアス・スポーツ・ビューローのデータによると、レギュラーシーズンのセーブを８チーム以上で記録した投手は、キンブレルが８人目だという。リッチ・ゴセージ、オクタビオ・ドーテル、フェルナンド・ロドニーの３人は、９チームでセーブを挙げた。８チームでセーブは、リー・スミス、ラトロイ・ホーキンス、タイラー・クリッパード、マーク・マランソンの４人に、キンブレルだ。

　彼らの通算セーブには、かなりの差がある。スミスとキンブレルは400セーブ以上だが、クリッパードは100セーブ未満だ。また、８人中５人は、メジャーリーグでプレーした全チームでセーブを挙げているわけではない。あとの３人のうち、現役投手のキンブレルもそうなるかもしれない。

　例えば、９チームで投げたマランソンは、ニューヨーク・ヤンキース時代が０セーブだ。2009年のメジャーデビューから翌年の夏にトレードでヒューストン・アストロズへ――ランス・バークマンの交換要員の一人として――移るまで、ヤンキースで15試合に登板した。そのなかには、セーブ失敗が１度あるが、大半の試合はモップ・アップ（敗戦処理）として投げた。当時、ヤンキースのクローザーだったマリアーノ・リベラは、キャリアを通して移籍することなく、歴代最多の652セーブを記録した。

　リベラ、スミス、キンブレル以外に、400セーブ以上は５人いる。601セーブのトレバー・ホフマンは、３チーム中３チームでセーブを挙げた。あとの４人は、437セーブのフランシスコ・ロドリゲスが５チーム中４チーム、424セーブのジョン・フランコが３チーム中２チーム、423セーブのケンリー・ジャンセン（現ボストン・レッドソックス）が３チーム中３チーム、422セーブのビリー・ワグナーは５チーム中４チームだ。