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松井秀喜と大谷翔平は同じ投手からホームランを打っているのか。松井は175本塁打、大谷は173本塁打

宇根夏樹ベースボール・ライター
松井秀喜 AUG 9, 2004(写真:ロイター/アフロ)

 松井秀喜は、2003~12年にメジャーリーグでプレーし、175本塁打を記録した。2018年にメジャーデビューした大谷翔平(現ロサンゼルス・ドジャース)は、これまでに173本のホームランを打っている。

 ホームランを打った相手、投手の人数は、松井が140人、大谷は143人だ。このなかには、同じ投手が5人いる。

ジェームズ・シールズジャスティン・バーランダー(現ヒューストン・アストロズ)、エドウィン・ジャクソンダニー・ダフィー(現テキサス・レンジャーズ)の4人に、昨シーズン、ザック・グレインキーが加わった。

筆者作成
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 5人中2人は、サイ・ヤング賞投手だ。バーランダーは、2011年と2019年と2022年の3度。グレインキーは、2009年に受賞している。

 シールズは、2007~15年に9シーズン続けて200イニング以上を投げた。ジャクソンは、14チームでプレーした。これは、野手を含めても、誰よりも多い。ダフィーは、このなかで唯一人の左投手だ。

 松井も大谷も、バーランダーからのホームランは、ロサンゼルス・エンジェルス時代に打った。松井は、2010年にエンジェルスでプレーし、21本塁打を記録した。

 一方、ダフィーとグレインキーは、カンザスシティ・ロイヤルズの投手として、松井と大谷にホームランを打たれている。ダフィーは、2011年にメジャーデビューし、そこからロイヤルズで11シーズンを過ごした。その後、ドジャースとレンジャーズに在籍しているものの、今のところ、メジャーリーグでは投げていない。グレインキーは、2004~23年の20シーズン中、最初の7シーズン(2004~10年)と直近の2シーズン(2022~23年)がロイヤルズ。現在はFAだ。

 この人数は、5人から増えないかもしれない。松井にホームランを打たれ、大谷には打たれていない、あるいは対戦していない投手のうち、トミー・ハンターは、昨シーズンもメジャーリーグで投げたが、12月に引退を表明した。

 現時点で6人目となる可能性があるのは、ウェイン・チェンくらいだ。数日前、チェンは、独立リーグのロングアイランド・ダックスに入団した。もっとも、メジャーリーグで投げたのは、2019年が最後。2022年6月に阪神タイガースを退団してからは、どの球団にも在籍していなかった。現在の年齢は38歳。7月下旬に39歳の誕生日を迎える。

 ちなみに、チェンが松井にホームランを打たれた――松井がチェンからホームランを打った――のは、2012年6月1日だ。チェンにとっては、メジャーリーグ通算7本目の被本塁打。松井にとっては、キャリア最後のホームランとなった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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