オドーアの「元・相棒」はDバックスとマイナーリーグ契約。遊撃出場2000試合まであと34試合
3月3日、エルビス・アンドゥルースは、アリゾナ・ダイヤモンドバックスとマイナーリーグ契約を交わした。ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、スプリング・トレーニングに参加する。
アンドゥルースは、現役選手のなかでは、誰よりも多く、遊撃を守っている。2009年のメジャーデビュー以来、3チームでプレーしてきて、遊撃以外の守備についたのは、二塁と三塁も守った昨年が初。遊撃手として、出場1966試合、先発出場1928試合、1万7010.0イニングを記録している。
2番目に多いのは、ブランドン・クロフォード(セントルイス・カーディナルス)の出場1617試合、先発出場1528試合、1万3597.2イニングだ。こちらは、アンドゥルースの2年後にメジャーデビューし、昨年までサンフランシスコ・ジャイアンツ一筋。昨年の1登板を除くと、遊撃以外の出場はない。今オフの移籍については、こちらで書いた。
◆「ジャイアンツ一筋の37歳が新天地へ。遊撃しか守ったことのないベテランが求められている役割は…」
アンドゥルースは、ルーグネッド・オドーア(読売ジャイアンツ)の「元・相棒」でもある。オドーアは、2014年から2020年まで、テキサス・レンジャーズでプレーした。この7シーズンにレンジャーズが行ったレギュラーシーズンの1032試合中710試合(68.8%)は、オドーアとアンドゥルースが、二塁手と遊撃手の「併殺デュオ」としてスターティング・ラインナップに名を連ねた。オドーアの先発出場は、レンジャーズ時代以外も含め、二塁が1006試合、三塁が34試合、ライトが7試合に、DHが16試合だ。
ダイヤモンドバックスにおける、アンドゥルースの「ライバル」は、こちらもマイナーリーグ契約のケビン・ニューマンだと思われる。エマニュエル・リベラのポジションは内野両コーナー、ジェイス・ピーターソンは遊撃以外の内野と外野両コーナーなので、レギュラーの遊撃手であるヘラルド・ペルドモのバックアップには適していない。ピーターソンは、遊撃とセンターの経験も皆無ではないものの、どちらも通算10試合に満たず、レパートリーに含めるには少なすぎる。
他には、若手のジョーダン・ロウラーとブレイズ・アレクザンダーもいるが、メジャーリーグでは出場機会が限られることを考慮し、ダイヤモンドバックスは、彼らをマイナーリーグでプレーさせる――控えの遊撃手としてアンドゥルースかニューマンがいる限りは――ような気がする。
あと34試合で遊撃の守備につくと、アンドゥルースの遊撃出場は2000試合となる。このマイルストーンに到達した選手は、20人に満たない。ちなみに、最多は、オマー・ビスケルの2709試合だ。デレク・ジーターの2674試合が、それに次ぐ。
2021年以降、アンドゥルースの遊撃出場は、143試合→143試合→52試合と推移している。昨年より18試合少なくても、今年中にたどり着ける。