2度のウェーバー移籍を経て、昨年チーム最多の20ホールドを挙げた左腕がエンジェルスへ戻る
前年と同じく、マット・ムーアは、ロサンゼルス・エンジェルスで開幕を迎えるようだ。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらが、1年900万ドルの契約で合意、と報じている。
昨オフ、テキサス・レンジャーズからFAになったムーアは、エンジェルスと1年755万ドルの契約を交わした。そして、シーズン終盤に2度移籍。どちらもウェーバーにかけられ、8月末にエンジェルスからクリーブランド・ガーディアンズ、9月中旬にガーディアンズからマイアミ・マーリンズへ移った。
リリーバーに転向後、ムーアは、2シーズン続けて50イニング以上を投げ、防御率2.60未満を記録している。2022年は63登板の74.0イニングで防御率1.95、2023年は50登板の52.2イニングで防御率2.56だ。計126.2イニングの防御率2.20は、ここ2シーズンにリリーバーとして100イニング以上の111人中、9番目に低い。2023年の防御率は前年より上がったものの、奪三振率は10.09→10.25、与四球率は4.62→2.56と推移している。
また、2022年は14ホールドと5セーブ、2023年は22ホールド。エンジェルスで記録した20ホールドは、チームで最も多かった。ちなみに、2023年にエンジェルスで10ホールド以上は3人。ムーア以外の2人は、15ホールドのホゼ・ソリアーノと10ホールドのクリス・デベンスキー(現タンパベイ・レイズ)だ。
ムーアの前に、エンジェルスは、ブルペンにロバート・スティーブンソンを加えている。それについては、こちらで書いた。
◆「エンジェルスが3年3300万ドルでリリーフ投手を迎え入れる。ということは、今年勝つ気でいるのか」
ムーアとロバートソンスティーブンソンが揃って前年と遜色ない投球をし、カルロス・エステベスが前半の調子を取り戻せば、勝利の方程式は確立する。
さらに、ブルペンには、それぞれ、5月と6月にメジャーデビューしたベン・ジョイスとソリアーノもいる。彼らは、伸びしろがありそうだ。スタットキャストによると、ジョイスの4シームは平均球速100.9マイル、ソリアーノのカーブは空振り率47.1%を記録した。