各チーム最後の20勝投手と、最後から2番目の20勝投手。ここ2年続けて違う投手が20勝以上のチームも
昨年、スペンサー・ストライダー(アトランタ・ブレーブス)は、20勝を挙げた。一昨年、カイル・ライト(当時ブレーブス/現カンザスシティ・ロイヤルズ)は、21勝を記録した。
ここ2シーズンの20勝投手は、彼らだけだ。他には、20勝にリーチをかけた投手もいない。現時点において、ストライダーとライトは、ブレーブスだけでなく、メジャーリーグ最後の20勝投手と最後から2番目の20勝投手、ということになる。
各チーム最後と最後から2番目の20勝投手は、以下のとおり。
防御率からも窺えるとおり、素晴らしい投球をした投手が20勝に到達しているとは限らない。とはいえ、このなかで先発30登板未満は、ロサンゼルス・ドジャースの最後から2番目、10年前に27登板で21勝のクレイトン・カーショウ(現FA)しかいない。
セントルイス・カーディナルスとシアトル・マリナーズは、最後と最後から2番目の20勝以上が同じ投手だ。カーディナルスの最後から3番目は、2005年に21勝のクリス・カーペンター。マリナーズでは、1997年にランディ・ジョンソンが20勝を挙げ、マリナーズ史上初の20勝投手となった。
オークランド・アスレティックスの20勝投手は、最後が2002年に23勝のバリー・ジート、最後から2番目が2001年に21勝のマーク・マルダー、最後から3番目は2000年に20勝のティム・ハドソンだ。この3人は、後に「マネー・ボール」として知られるようになる時期に「ビッグ3」と称されていたが、「マネー・ボール」の著作と映画では、存在していなかったかのように扱われている。
マックス・シャーザー(現テキサス・レンジャーズ)は、デトロイト・タイガースとワシントン・ナショナルズのどちらでも、最後の20勝投手だ。ロイ・ハラデイは、トロント・ブルージェイズの最後から2番目(と3番目。2003年に22勝)とフィラデルフィア・フィリーズの最後。ジャスティン・バーランダー(現ヒューストン・アストロズ)も、タイガースの最後から2番目とアストロズの最後に名を連ねている。2019年にアストロズで21勝のバーランダーと20勝のゲリット・コール(現ニューヨーク・ヤンキース)は、メジャーリーグ最後の20勝デュオだ。
マイアミ・マーリンズの20勝投手は、今のところ、フロリダ・マーリンズ時代の2005年に22勝のドントレル・ウィリスが最初で最後。1シーズンの白星が次いで多いのは、2004年に18勝のカール・パバーノだ。コロラド・ロッキーズは、20勝投手が皆無。2010年に19勝のウバルド・ヒメネスが最も多い。この年、ヒメネスは、9月半ばに19勝目を挙げたが、その後の3登板は、黒星、黒星、勝敗つかず。最後の2登板は7イニング2失点と8イニング無失点ながら、ロッキーズは2試合で計1点しか挙げられなかった。
日本プロ野球の各球団最後と最後から2番目の15勝投手については、こちらで書いた。