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日本人選手がドジャースで記録したホームランの合計を大谷翔平はいつ上回る!? 1本目は野茂英雄

宇根夏樹ベースボール・ライター
野茂英雄 AUGUST 28, 1997(写真:ロイター/アフロ)

 来シーズン、大谷翔平は、ロサンゼルス・ドジャースでプレーした10人目の日本人選手となる。

 これまでの9人は、野茂英雄(1995~98年、2002~04年)、石井一久(2002~04年)、木田優夫(2003~04年)、中村紀洋(2005年)、斎藤隆(2006~08年)、黒田博樹(2008~11年)、前田健太(2016~19年/現デトロイト・タイガース)、ダルビッシュ有(2017年/現サンディエゴ・パドレス)、筒香嘉智(2021年/現サンフランシスコ・ジャイアンツ)。中村と筒香以外の7人は、投手だ。

 野手の2人は、どちらも、ドジャースではホームランを打っていない。中村は、17試合で39打数5安打、長打は二塁打が2本。筒香は、12試合で25打数3安打、長打は0本。中村のメジャーリーグ出場は、この17試合だけだ。筒香は、ドジャースの前後に、タンパベイ・レイズ(2020~21年)とピッツバーグ・パイレーツ(2021~22年)でプレーし、計18本のホームランを打っている。

 日本人選手がドジャースで打ったホームランは、計6本だ。野茂がドジャー・スタジアムで4本打ち、石井と前田はペトコ・パークで1本ずつ記録した。

 野茂の1本目(1998年4月28日)は、日本人選手の1本目でもある。日本人選手の初安打は、村上雅則が打っている。1965年6月29日に、サンディ・コーファックスからバント安打を記録した。また、野茂の2本目(2002年9月26日)と石井のホームラン(2004年7月31日)は、ともにジェイク・ピービーから打った。コーファックスは、サイ・ヤング賞3度の殿堂投手だ。ピービーは、2004年と2007年にナ・リーグ1位の防御率を記録し、2007年はサイ・ヤング賞を受賞した。

 前田のホームラン(2016年4月6日)は、メジャーリーグ初登板だ。前田は、6イニングを投げ、パドレスにホームを踏ませなかった。

 来シーズン、大谷は、最初の1ヵ月で3人の合計本数を上回っても不思議ではない。ここ3シーズンの、4月を終えた時点のホームランは、2021年が8本、2022年が4本、2023年は7本だ。

 ちなみに、大谷は、ドジャー・スタジアムで通算28打数10安打を記録している。長打は5本。二塁打と三塁打が各2本と、2023年7月8日のホームランだ。大谷にホームランを打たれたマイケル・グローブは、現在もドジャースにいる。これからは、大谷にバットで援護してもらえるかもしれないが、メジャーリーグ2年目の今シーズンは、先発12登板とリリーフ6登板の69.0イニングで防御率6.13だった。来シーズンの開幕ロースターに入れるかどうかは、微妙なところだろう。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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