レッドソックスの外野手がトレードでヤンキースへ移る。これは104年前のベーブ・ルースと同じ!?
12月5日、ニューヨーク・ヤンキースは、3人の右投手と交換に、ボストン・レッドソックスからアレックス・バーデューゴを獲得した。
今から104年前、ヤンキースは、10万ドルと引き換えに、レッドソックスからベーブ・ルースを手に入れた。1919年12月26日のことだ。両球団は、翌年の1月5日に、このトレードを発表した。
バーデューゴとルースは、2人とも左打者だ。レッドソックスで通算40本塁打以上50本塁打未満を記録したことも、共通する。バーデューゴは、2020~23年に43本のホームランを打った。ルースは、1914~19年に49本だ。長打の本数も、175本と161本なので、そう大きく違わない。
また、バーデューゴは、レッドソックスで主に外野の両コーナーを守っていた。レッドソックス時代のルースは、マウンドに上がって投げることも多かったが、1919年の登板は20試合未満にとどまり、外野手としての出場は100試合を超えた。
つけ加えると、レッドソックスのシーズン勝率は、2023年が.481、1919年は.482だ。細かく言えば、.4817…と.4814…なので、その差はないに等しい。
もっとも、ヤンキースの場合、2023年も1919年も、ポストシーズンへ進めなかったのは同じだが、それぞれのシーズン勝率は.506と.576だ。
また、バーデューゴは、パワー・ヒッターではない。ルースは、移籍前の2シーズンも移籍後の2シーズンも、本塁打王を獲得した。1918~19年が11本塁打と29本塁打、1920~21年は54本塁打と59本塁打だ。バーデューゴは、2017~19年のロサンゼルス・ドジャース時代を含めても、シーズン本塁打は13本(2021年、2023年)が最も多い。
バーデューゴがレッドソックスで記録した124二塁打は、このスパン(2020~23年)の5位に位置する。ただ、ホームで68本とアウェーで56本だ。レッドソックスの本拠地、フェンウェイ・パークは、二塁打が出やすい。
ヤンキースが思い描いている、来シーズンの外野トリオは、左から右へ、ホアン・ソト(サンディエゴ・パドレス)、アーロン・ジャッジ、バーデューゴ、あるいは、バーデューゴ、コディ・ベリンジャー(前シカゴ・カブス/現FA)、ジャッジではないだろうか。
いずれにせよ、バーデューゴは、つなぎだと思われる。2025年からは、ジェイソン・ドミンゲスがセンターを守るはずだ。本来なら、来シーズンからそうなる予定だったが、ドミンゲスは、9月下旬に、インターナル・ブレーシング(人口人工靱帯の使用)を含むトミー・ジョン手術を受けた。
バーデューゴは、来シーズンが終わると、FAになる。ヤンキースでプレーするのは、1シーズンだけかもしれない。
ドミンゲスについては、こちらで書いた。