今世紀初のワールドシリーズ連覇に向け、まずは37歳のリリーフ投手を手に入れる。大型補強は不要!?
テキサス・レンジャーズは、ブルペンにカービー・イェーツを加えたようだ。ダラス・モーニング・ニューズのエバン・グラントによると、1年450万ドル程度の契約で合意に達したという。
イェーツは、アトランタ・ブレーブスに年俸575万ドルの球団オプションを破棄された。レンジャーズとの契約が1年450万ドルなら、オプションの解約金125万ドルと合わせて575万ドルとなる。
今シーズンは、61登板で60.1イニングを投げ、奪三振率11.93と与四球率5.52、防御率3.28を記録した。
その前の3シーズン、2020~22年が計15登板にとどまったのは、肘を痛めたせいだ。2021年の開幕前に、トミー・ジョン手術を受けた。2018~19年は、どちらも、60イニング以上を投げ、奪三振率12.85以上と与四球率2.45未満、防御率2.15未満を記録している。2019年の41セーブは両リーグで最も多く、セーブ失敗は3度しかなかった。
スタットキャストによると、今シーズン、4シームの平均球速は93.6マイル。2019年は93.5マイルだった。来年3月に37歳の誕生日を迎えるが、まだ、4シームとスプリッターのコンビネーションで打者を抑えられそうだ。制球さえ元に戻れば、2018~19年のような好投も、あり得なくはない。
レンジャーズのブルペンからは、ウィル・スミスに加え、今シーズンの途中に加入したアロルディス・チャップマンとクリス・ストラットンもFAになっている。イェーツは、ジョシュ・スポーレスとともに、クローザーのホゼ・ルクラークにつなぐセットアッパーとして投げることになるだろう。
他にも、ジョーダン・モンゴメリーやミッチ・ガーバーら、FA市場に出た選手はいる。モンゴメリーは、夏にセントルイス・カーディナルスから移籍後、先発11登板で防御率2.79。ガーバーは、DHと捕手として、87試合で出塁率.370と19本塁打を記録した。
だが、過去2度のオフのような、大型補強は行わないと思われる。初のワールドシリーズ優勝に続き、1998~2000年のニューヨーク・ヤンキースを最後に途絶える連覇に向け、メンバーは揃っている。
ローテーションには、ネイサン・イオバルディ、マックス・シャーザー、ジョン・グレイ、デイン・ダニング、アンドルー・ヒーニーの5人が並び、6月にトミー・ジョン手術を受けたジェイコブ・デグロームも、うまくいけば、後半には復帰する。DHは確定していないものの、コリー・シーガー、マーカス・シミエン、アドリス・ガルシアらを擁する打線は、かなり強力だ。
これまでにレンジャーズが行ってきた補強については、ワールドシリーズ進出を決めた直後に、こちらで書いた。