エンジェルスのワシントン新監督がレンジャーズをポストシーズンに導いたのは就任何年目だったのか
ロサンゼルス・エンジェルスの監督に、ロン・ワシントンが就任した。
ワシントンは、1990年を最後に選手生活を終え、翌年からコーチとなった。メジャーリーグでは、オークランド・アスレティックス(1996~2006年と2015~16年)とアトランタ・ブレーブス(2017~23年)でコーチを務め、アスレティックス時代とアスレティックス時代の間、2007年から2014年のシーズン終盤まで、テキサス・レンジャーズの監督として采配を振った。
選手時代も含め、エンジェルスに在籍するのは初めてだが、ペリー・ミナシアンGMとはブレーブス時代が重なっている。ミナシアンは、2017年9月から2020年11月まで、ブレーブスのフロント・オフィスにいた。ブレーブスのGM補佐から、エンジェルスのGMとなった。
ワシントンは、1989年をヒューストン・アストロズで過ごし、メジャーリーグ最後の7試合に出場している(1990年のメジャーリーグ出場はなく、レンジャーズ傘下のAAAで出場101試合)。現在のア・リーグ西地区で在籍したことがないのは、シアトル・マリナーズだけ、ということになる。
ワシントンが監督に就任した時、レンジャーズは、ポストシーズンから7年遠ざかっていた。1998~99年に地区連覇の後、2000年から2006年まで、地区4位あるいは3位に位置した。当時のア・リーグ西地区は、5チームではなく4チームだった。
この状況は、現在のエンジェルスと少し似ている。エンジェルスのポストシーズン進出は、2014年の地区優勝が最後だ。ポストシーズンから9年遠ざかっている。
ワシントン率いるレンジャーズがポストシーズンへ進んだのは、就任4年目の2010年だ。レンジャーズは、この年と翌年に地区優勝とリーグ優勝を飾り、その次の2012年は、最後の最後にアスレティックスに追い抜かれたものの、ワイルドカードをゲットした。
ここから、ワシントンがエンジェルスをポストシーズンに導くのも、すぐというわけにはいかないだろう。おそらく、来シーズンのエンジェルスに大谷翔平はいない。
来シーズンということはないだろうが、ポストシーズンにたどり着かないうちに、ワシントンが解雇されることもあり得る。
ちなみに、2010年のレンジャーズでローテーションの柱となったのは、C.J.ウィルソンとコルビー・ルイスだ。ともに200イニング以上を投げ、防御率3.35と3.72を記録した。
前年まで3年連続50登板以上のC.J.は、先発転向を訴え、その1年目に結果を残した。ルイスは、2008~09年に広島東洋カープで投げた後、3年ぶりにメジャーリーグへ戻ってきた。
また、この年の夏、レンジャーズはマリナーズからクリフ・リーを獲得し、ローテーションに加えた。