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同じ年にWBC優勝&日本シリーズ優勝は過去6人。今年は山本由伸や中野拓夢らにダブル優勝のチャンスあり

宇根夏樹ベースボール・ライター
中野拓夢 MARCH 10, 2023(写真:CTK Photo/アフロ)

 日本シリーズで対戦するオリックス・バファローズと阪神タイガースは、両チームとも、3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の優勝メンバーを擁する。

 オリックスは、山本由伸宮城大弥宇田川優希山﨑颯一郎の4投手だ。山﨑はWBCで登板していないものの、腰痛の栗林良吏(広島東洋カープ)に代わり、追加招集によってロースターに入った。阪神からは、中野拓夢湯浅京己の2人がWBCに出場した。

 彼らは、同じ年にWBC優勝と日本シリーズ優勝のメンバーになり得る。これまでに、このダブル優勝を経験したのは、延べ6人だ。2006年の日本シリーズを制した北海道日本ハム・ファイターズには、この年のWBCに出場した小笠原道大がいた。2009年の読売ジャイアンツには、阿部慎之助亀井義行、小笠原、内海哲也山口鉄也の5人。ちなみに、2009年の優勝監督は、WBCも日本シリーズも、原辰徳だった。

 一方、同じ年にWBC優勝とワールドシリーズ優勝は、ルーク・グレガーソンアレックス・ブレグマン(ヒューストン・アストロズ)の2人しかいない。彼らは、2017年にチームUSAとアストロズでプレーした。

 2013年のWBCはドミニカ共和国が優勝を飾り、ワールドシリーズはボストン・レッドソックスが制した。当時のレッドソックスには、ドミニカンのデビッド・オティーズがいたが、この年のWBCには出場していない。

 今年、こちらの人数が増えることはない。3月のWBCで優勝メンバーとなり、今シーズンのメジャーリーグでプレーした4人、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)、ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)、吉田正尚(レッドソックス)がそれぞれ在籍しているチームは、ワールドシリーズどころか、ポストシーズンにすら進めなかった。選出されながら、左脇腹を痛めてWBC出場を辞退した鈴木誠也(シカゴ・カブス)も、同様だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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