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CSファイナル第1戦は「先制点を挙げたチームの勝利」が80.6%。ただし、千葉ロッテの場合は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィルマー・ディーフォ(手前)とグレゴリー・ポランコ Aug 26, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 10月18日から、クライマックス・シリーズ(CS)のファイナル・ステージが始まる。パ・リーグは千葉ロッテ・マリーンズとオリックス・バファローズ、セ・リーグは広島東洋カープと阪神タイガースが対戦する(チームの表記順は、アウェー、ホーム)。

 クライマックス・シリーズは、パ・リーグが17度目、セ・リーグは16度目だ。これまでのファイナル・ステージの第1戦、31試合中25試合は、先制点を挙げたチームが勝利を収めている。31分の25は、80.6%だ。なお、旧名称の第2ステージだけでなく、日本シリーズ進出をかけたシリーズということから、2020年のパ・リーグのCSもファイナル・ステージに含めている。

 各年における、ファイナル・ステージ第1戦の先制イニングとそのイニングの得点、試合終了時のスコアは、以下のとおり。

筆者作成
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 オリックスは、過去2年の第1戦のどちらも、先制点を挙げ、相手には得点を許さなかった。この2試合の計18イニング中17イニングは山本由伸が投げ、昨年の最後は平野佳寿が締めくくった。今年の第1戦も、山本が先発マウンドに上がる。

 一方、千葉ロッテは、先制点を挙げた第1戦、2007年、2010年、2015年、2020年のうち、2010年以外は、黒星を喫している。先制点を挙げながら、その結果は1勝3敗ということだ。もっとも、相手に先制された2013年と2011年の第1戦も敗れているので、先制点を挙げるか挙げられるかにかかわらず、第1戦に勝てていない、という見方もできる。

 阪神は、先制点を挙げた2014年の第1戦が白星、先制点を挙げられた2019年と2022年は黒星だ。広島東洋は、2013年、2016~18年の第1戦のいずれも先制点を挙げ、2013年以外は勝っている。2017年の第1戦は、0対0で迎えた5回裏に3点を挙げ、そのイニングで雨天コールドとなった。

 なお、第1戦の勝敗による、ファイナル・ステージの勝ち上がりと敗退については、こちらで書いた。

「千葉ロッテと広島東洋の日本シリーズ進出は第1戦の白星が絶対条件!? 「0勝2敗」から逆転の前例は…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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