幻の「30-30」。三塁打→ランニング本塁打→三塁打と記録が変わり、29本塁打と30盗塁に終わる
10月1日、カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)は、「30-30」にリーチをかけ、レギュラーシーズン最後の試合に臨んだ。それまでに、29本塁打と30盗塁を記録していた。
5回表、タッカーのライナーは、ライトを守るジェイク・マッカーシー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)の頭上を越えた。タッカーは、三塁を回り、ホームインした。
記録は、2度変更された。三塁打(とエラー)→ランニング本塁打→三塁打(と野選)だ。最初の変更だけであれば、タッカーは「30-30」となっていた。
その後の2打席は、二塁打とレフト・ライナーだった。二塁打は、シーズン37本目。2年前の自己最多と並んだ。三塁打5本は、3年前の6本に次ぐ。
タッカーは、3シーズン続けて30本塁打ちょうどにも、1本足りなかった。2021年は30本塁打と14盗塁、2022年は30本塁打と25盗塁を記録している。このストリークについては、先月、こちらで書いた。
◆「過去2年に続き、今年も30本塁打ちょうどなら「3年続けてまったく同じ本数」は何人目!? 現在26本」
もっとも、タッカーは、打点王を獲得した。この試合の1打席目の犠牲フライにより、シーズン112打点目を挙げ、リーグ2位のアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)に5打点差をつけた。
ちなみに、ガルシアは、10月1日の試合で3打数1安打。打点もホームランもなかった。107打点と39本塁打は、どちらもリーグ2位だ。
なお、アストロズは162試合目に白星を挙げ、レンジャーズは黒星を喫した。これにより、両チームは90勝72敗で並んだ。
どちらもポストシーズンに進むが、アストロズは地区優勝、レンジャーズはワイルドカードだ。アストロズは、レンジャーズに9勝4敗と勝ち越している。
レンジャーズは、ワイルドカード・シリーズでタンパベイ・レイズと当たる。アストロズは、ア・リーグの各地区を制した3チームのなかで2番目に白星が多いので、ワイルドカード・シリーズはスキップ。ミネソタ・ツインズとトロント・ブルージェイズのいずれかと、ディビジョン・シリーズで顔を合わせる。