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ロドリゲスが「30-30」にリーチをかける。達成すれば、マリナーズでは25年前のロドリゲス以来

宇根夏樹ベースボール・ライター
フリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)Sep 1, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月9日、フリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)は、前日に続いてホームランを打ち、シーズン本塁打を29本とした。ここまでに36盗塁を記録しているので、あと1本塁打で「30-30」となる。

 マリナーズは、この日がレギュラーシーズンの142試合目。残りは20試合だ。フリオは――フリオに限ったことではなく――コンスタントにホームランを打っているわけではなく、6月25日~7月21日は22試合中21試合に出場して0本ながら、8月17日以降の直近22試合は、出場18試合で10本のホームランを打っている。

 今シーズン、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、すでに「30-30」を達成している。

 ただ、マリナーズの達成者は、1998年のアレックス・ロドリゲスしかいない。今から25年前、A-RODは42本塁打と46盗塁を記録し、「30-30」にとどまらず、史上3人目の「40-40」に到達した。フリオが生まれたのは、その2年後の2000年だ。

 マリナーズの「20-20」は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 1人目のルパート・ジョーンズと2人目のフィル・ブラッドリーは、日本プロ野球でもプレーした。ジョーンズは、1988年に阪神タイガースで52試合に出場し、8本塁打と4盗塁を記録した。ブラッドリーは、1991年に読売ジャイアンツで121試合に出場。こちらは、21本塁打と2盗塁だ。

 1998年のA-RODを除く延べ10人中、2001年と2002年のマイク・キャメロンと昨シーズンと今シーズンのフリオ――2人とも背番号「44」――は、ホームランと盗塁のどちらも25以上。10区切りではなく5区切りで表記すると、「25-25」に到達した。

 キャメロンのシーズン本塁打は、ニューヨーク・メッツ時代の2004年に記録した30本が最も多い。この年は、22盗塁だった。フリオは、今シーズンがメジャーリーグ2年目だ。

 一方、前日を終えた時点で、フリオと同じく、「30-30」まであと2本塁打だったボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)は、28本塁打と39盗塁のまま。9月9日は、4打数0安打に終わり、盗塁もなかった。

 なお、今シーズン、アクーニャJr.とフリオの三塁打は3本と2本だが、ウィットJr.は8本を記録している。それについては、こちらで書いた。

「「30-30&10三塁打」はこれまで3人だけ。この選手はホームランと三塁打があと2本ずつで到達」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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