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ウェーバー公示中のレンフローがホームラン、二塁打、タイムリー・ヒットを打つ。獲得球団は現れるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ハンター・レンフロー(ロサンゼルス・エンジェルス)Jul 29, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月30日、ロサンゼルス・エンジェルスは、10対8でフィラデルフィア・フィリーズを下し、スウィープを免れた。

 この試合で最も多くの打点を挙げたのは、エンジェルスの「7番・ライト」として出場した、ハンター・レンフローだ。2回表の先制ホームランと8回表のシングル・ヒットで2打点ずつ。5回表には二塁打を打ち、シングル・ヒットで三進後、アンドルー・ベラスケスのスクイズでホームインした。

 ESPNのジェフ・パッサンらによると、前日、レンフローは、チームメイトの5人とともに、ウェーバーにかけられた。それについては、こちらで書いた。

「エンジェルスがFA直前の5人をウェーバーにかけて「売り」に出す。大谷翔平が含まれていない理由は…」

 8月30日の試合で、レンフローが打った長打2本は、たまたまではない。過去2シーズンとも、ホームランは30本前後。2021年が31本、2022年は29本だ。2019年はさらに多く、33本塁打を記録している。今シーズンのホームランはまだ19本だが、二塁打はそれまでの自己最多、2021年の33本を上回りそう。すでに31本に達している。

 また、ここ3シーズン(2021~23年)の外野補殺は、37度のアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)に次いで多く、35度を数える。

 ただ、ウェーバー公示中の選手のなかには、レンフローと同じ右打ちの外野手がいる。チームメイトのランダール・グリチックと、ニューヨーク・ヤンキースのハリソン・ベイダーがそうだ。パワーのある外野手を求めるなら、レンフロー(あるいはグリチック)だろうが、センターを守るが欲しい球団は、ベイダーの獲得に動くはずだ。

 レンフローに限ったことではないが、獲得の申し出は、必ずあるとは限らない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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