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200勝まであと2勝の大ベテランは到達できるのか。肩を痛めて離脱。年齢は41歳。防御率は7点台

宇根夏樹ベースボール・ライター
アダム・ウェインライト(セントルイス・カーディナルス)Jul 4, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月5日、アダム・ウェインライト(セントルイス・カーディナルス)は、故障者リストに入った。しばらく前から、肩の調子が思わしくなかったらしい。

 来月下旬には、42歳の誕生日を迎える。メジャーデビュー前にアトランタ・ブレーブスからカーディナルスへ移り、その後は移籍することなく過ごしてきた。

 サイ・ヤング賞の受賞は皆無ながら、2009~14年の5シーズン――2011年は全休――に、投票2位と3位が2度ずつ。過去2シーズンは、いずれも190イニング以上を投げ、防御率3.05と3.71を記録した。

 今シーズンは3勝を挙げ、通算200勝まであと2勝としている。ただ、先発11登板の防御率は7.66だ。

 それでも、復帰後は、ローテーションに戻るのではないだろうか。今シーズン、カーディナルスは早くも50敗を喫し、ポストシーズン進出の望みは、ほぼ潰えている。

 ウェインライトは、今シーズン限りで引退することを表明している。ちなみに、レギュラーシーズンの328試合で先発バッテリーを組んだヤディアー・モリーナは、昨シーズン終了後にユニフォームを脱いだ。

 また、今オフにカーディナルスからFAとなる先発投手は、ウェインライトだけではない。30歳のジョーダン・モンゴメリーと27歳のジャック・フラハティもそうだ。この夏、彼らをトレードで放出すれば、ローテーションの穴を埋める投手が必要になる。

 今シーズン、メジャーリーグで登板している投手のなかに、通算150勝以上200勝未満は、ウェインライト以外にいない。2月にサンディエゴ・パドレスとマイナーリーグ契約を交わしたコール・ハメルズは、通算163勝を挙げているものの、今シーズンはマイナーリーグでも投げていない。最後に登板したのは2020年だ。

 なお、ウェインライトがそうなるかどうかはわからないが、最後の白星が200勝目の投手は、これまでに4人いる。

 それについては、こちらで書いた。

「200勝ちょうど」で引退はレスター以外に何人いる!? 日本プロ野球は1人だけ

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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