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トラウトがタイムリー・ヒット2本でチームの全打点を挙げ、アメリカを準々決勝へ導く〈WBC〉

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・トラウト Mar 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月15日(日本時間16日)、最後の準々決勝進出チームが決まった。アメリカが3対2でコロンビアを下し、同じく3勝1敗のメキシコに次ぐ、プールCの2位を確定させた。

 このヒーローを挙げるなら、キャプテンのマイク・トラウトだろう。「2番・センター」として出場したトラウトは、1回表の三塁打に続き、3回表と5回表にシングル・ヒットを打った。

 1死走者なしからの三塁打は、得点につながらなかったものの、2死二塁と1死二、三塁からのヒットは、どちらも走者を生還させた。アメリカは、3回表にトラウトのヒットで先制し、その裏に2点を取られたものの、5回表にトラウトのヒットで逆転に成功した。

 その前の3試合は、イギリス戦が4打数0安打(1四球)、メキシコ戦が2打数1安打(2四球)、カナダ戦も2打数1安打(2四球)。長打は、カナダ戦のホームランとコロンビア戦の三塁打。カナダ戦の3ラン本塁打に続き、コロンビア戦も3打点だ。

 コロンビア戦の4打席目は空振り三振ながら、ここまで4試合のトータルは、打率.417(12打数5安打)と出塁率.588、1本塁打と6打点。アメリカに2本塁打以上の選手はおらず、5打点以上はトラウトだけだ。また、10打席以上に立ち、トラウトを上回る打率、あるいは出塁率を記録している選手もいない。

 なお、準々決勝進出は、プールAがキューバとイタリア、プールBが日本とオーストラリア、プールCがメキシコとアメリカ、プールDはベネズエラとプエルトリコ。準々決勝の4試合中、オーストラリア対キューバは、すでに終わっていて――8チームが出揃う前に、準々決勝の試合が行われるのは奇妙な気もするが――キューバが準決勝進出を決めている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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