三塁手の殿堂入りは「最も狭き門」!? ローレンに続く19人目は…
殿堂入りが決まったスコット・ローレンは、1996年から2012年まで、メジャーリーグで三塁手としてプレーした。
三塁手の殿堂入りは、記者投票以外も含め、ローレンが18人目だ。数え方により、人数は多少変わるかもしれないが、DHを除く9ポジションのなかで最も少ないと思われる。ローレンの直前は2018年度のチッパー・ジョーンズなので――キャリアの初期に三塁を守っていたジム・トーメイとエドガー・マルティネスは含めていない――三塁手の選出は5年ぶりということになる。
ただ、ローレンに続く19人目は、すぐに現れるだろう。
エイドリアン・ベルトレーとデビッド・ライトは、どちらも、2018年を最後に選手生活を終えた。そこから5年を経て、来年度の記者投票で候補となる。
ベルトレーは、1998~2018年の21シーズンに、3166安打、636二塁打、477本塁打、打率.286、出塁率.339、OPS.819を記録した。ゴールドグラブは5度、オールスター・ゲーム選出は4度だ。ライトは、2004~16年と2018年の14シーズンに、1777安打、390二塁打、242本塁打、打率.296、出塁率.376、OPS.867。2007~08年にゴールドグラブを受賞し、オールスター・ゲームには7度選ばれている。
ライトの殿堂入りは、少し難しそうな気がする。だが、ベルトレーは、最初の投票で75%以上の票を得る。そう断言していいだろう。
3000安打、600二塁打、400本塁打をいずれも記録した選手は、ベルトレー以外に6人しかいない。殿堂選手の4人、スタン・ミュージアル、ハンク・アーロン、カール・ヤストレムスキ、カル・リプケンJr.に、昨年までプレーしていたアルバート・プーホルスと現役選手のミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)だ。また、ローレンもそうだが、ベルトレーも、惚れ惚れするような守備だった。
ちなみに、チッパーとローレンが最初に候補となったのは、2人とも、2018年度だ。この投票で、チッパーは得票率97.2%を記録した。一方、ローレンの得票率は10.2%に過ぎなかったが、翌年以降、17.2%、35.3%、52.9%、63.2%と上昇し、6度目の今回、76.3%に達した。