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「昨年の首位打者」を獲得したのに続き、この球団は「一昨年の首位打者」も手に入れる!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ユリ・グリエル Sep 10, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 マイアミ・マーリンズは、パブロ・ロペスを含む3人と交換に、ミネソタ・ツインズからルイス・アライズを獲得した。昨年、アライズは、ア・リーグ1位の打率.316と7位の出塁率.375を記録した。

 昨年の首位打者に続き、マーリンズは、一昨年の首位打者も手に入れようとしているらしい。MLB.comのマーク・フェインサンドによると、ユリ・グリエルとの契約が合意に向かっているという。

 今オフ、グリエルは、ヒューストン・アストロズからFAになった。昨年は打率.242と出塁率.288、8本塁打ながら、一昨年は、ア・リーグ1位の打率.319と2位の出塁率.383に、15本塁打を記録した。2019年には、31本のホームランを打っている。

 マーリンズとグリエル(の代理人)は、アライズを獲得する前から交渉を行っていて、アライズを獲得してからも継続しているようだ。

 昨年、アライズの先発出場は、一塁が60試合、DHが34試合、二塁が31試合、三塁は4試合だった。一方、グリエルは、一塁が138試合とDHが3試合だ。

 SportsGridのクレイグ・ミシュやMLB.comのペイジ・レッキーらによると、キム・アングGMは、アライズに二塁を守らせ、ジャズ・チザムJr.は二塁からセンターへ動かす、と語っているという。

 それでも、一塁とDHには、ギャレット・クーパーホルヘ・ソレーアがいる。グリエル含め、2ポジションで3人を併用するつもりなのだろうか。ただ、彼らはいずれも右打者だ。

 一方、エル・エクストラベースのダニエル・アルバレス-モンテスは、アライズを放出したツインズもグリエルの入手に動いている、と報じている。こちらは、一塁を左打者のアレックス・キリロフと右打者のグリエルの併用とすれば、理に適う。アライズとキリロフでは、左打者が2人だ。また、2023年のシーズン年齢(6月30日時点)は、キリロフが25歳、グリエルは39歳だ。若手のバックアップにベテラン、という構図も成り立つ。

 なお、ツインズのアライズ放出については、その直前と直後にこちらで書いた。

「昨年の首位打者をトレードで放出!? 26歳と若く、FAまでは3シーズン」

「首位打者の直後にトレードは前代未聞!? ジャッジの三冠王を阻んだ選手が放出される」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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