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エンジェルスのローテーションは期待大!? 「後半戦に防御率3.50未満」を5人擁するチームは他に皆無

宇根夏樹ベースボール・ライター
パトリック・サンドバル(ロサンゼルス・エンジェルス)Aug 12, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスのローテーションは、6枠のうち5枠がほぼ確定している。故障者が出なければ、大谷翔平と4人の左投手、タイラー・アンダーソンパトリック・サンドバルホゼ・スアレスリード・デトマーズが並ぶはずだ。

 昨年、エンジェルスの先発投手陣は、両リーグ6位の防御率3.67を記録した。前半戦は14位の防御率3.92ながら、後半戦は2位の防御率2.73だ。ヒューストン・アストロズの防御率2.70とほとんど変わらなかった。

 エンジェルスでは、後半戦に5人が11先発以上。防御率2.28の大谷を筆頭に、いずれも防御率3.40を下回った。今オフ、ロサンゼルス・ドジャースからFAになり、3年3900万ドルでエンジェルスに入団したアンダーソンも、後半戦に13先発で防御率2.10を記録している。

 現時点において、後半戦に10先発以上&防御率3.50未満の投手を5人擁するのは、エンジェルスだけだ。ニューヨーク・メッツの4人を凌ぐ。こちらは、防御率2.36のマックス・シャーザーと防御率3.40のカルロス・カラスコに、アストロズで防御率1.51のジャスティン・バーランダーと、ピッツバーグ・パイレーツとセントルイスで防御率1.67のホゼ・キンターナが加わった。ちなみに、後半戦にメッツで防御率3.10未満を記録した2人、ジェイコブ・デグロームクリス・バシットは、FA市場に出て、それぞれ、テキサス・レンジャーズとトロント・ブルージェイズに迎えられた。

 後半戦に限った防御率なので、サンプル数としては不十分だ。また、エンジェルスのローテーションに並ぶ5人が、150イニング以上を投げたシーズンは、合計しても4度しかない。ただ、いずれも、2022年の防御率は、前半戦と比べ、後半戦のほうが下がっている。サンドバル、スアレス、デトマーズの3人は、28歳の大谷よりも若く、開花しつつある可能性も低くない。

 なお、昨年末に「先発投手を3人とも逃したエンジェルスは、代わりに誰を手に入れるべきなのか」で書いた3人のうち、ザック・グレインキーがエンジェルスに加われば、ローテーションには、後半戦に10先発以上&防御率3.50未満の6人が並ぶ。ジョニー・クエイトの場合でも、後半戦に防御率3.90未満が6人となる。

筆者作成
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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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