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この契約は「2年3400万ドル」から「3年6300万ドル」に跳ね上がる可能性あり

宇根夏樹ベースボール・ライター
ネイサン・イオバルディ Sep 29, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 テキサス・レンジャーズは、ネイサン・イオバルディと2年3400万ドルの契約で合意に達した。ESPNのジェフ・パッサンらによると、この契約は3年6300万ドルになる可能性があるという。

 確定している2年3400万ドルの内訳は、サイニング・ボーナス(契約金)が200万ドル、2023年と2024年の年俸が1600万ドルずつだ。

 1シーズンに160イニング以上を投げると、パフォーマンス・ボーナス(出来高)として300万ドルが加わる。2シーズンともクリアすれば、計600万ドルだ。

 また、2シーズンの合計が300イニング以上なら、2025年は年俸2000万ドルの選手オプションとなる。こちらにも、出来高の300万ドルがついている。

 契約金の200万ドル、2023年の年俸1600万ドル+出来高300万ドル、2024年の年俸1600万ドル+出来高300万ドル、2025年の年俸2000万ドル+出来高300万ドル。この合計が3年6300万ドルだ。

 2018年のオフに、イオバルディがボストン・レッドソックスと交わした再契約は、2019~22年の各年俸が1700万ドルの4年6800万ドルだった。今回の契約は、その年平均額を上回る可能性がある。3年6300万ドルの年平均額は、2100万ドルだ。

 イオバルディは、2021年に182.1イニング、2022年は109.1イニングを投げた。合計は291.2イニングだ。ここからの2シーズンも、直近の2シーズンと同じだとすると、ベースの3400万ドルに1シーズン分の出来高が加わり、2年3700万ドルとなる。

 なお、「エンジェルスが狙う先発投手2人の共通点は、大谷翔平を得意としていること!?」で書いたとおり、レンジャーズと同地区のロサンゼルス・エンジェルスも、イオバルディを手に入れようとしていたらしい。

 エンジェルスは、イオバルディとともに目をつけていると報じられていたコリー・クルーバーも、入手できなかった。クルーバーは、レッドソックスと1年1000万ドルの契約で合意に達した。こちらは、MassLive.comのクリス・コッティーロによると、2年2700万ドルとなる可能性があるという。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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