エンジェルスが狙う先発投手2人の共通点は、大谷翔平を得意としていること!?
今オフ、ロサンゼルス・エンジェルスは、タイラー・アンダーソンをローテーションに加えた。今のところ、先発1番手から5番手までは、大谷翔平と4人の左腕、アンダーソン、パトリック・サンドバル、ホゼ・スアレス、リード・デトマーズが有力だろう。
アンダーソンについては、「エンジェルスが3年3900万ドルで手に入れた先発投手は「本物」なのか。今年は防御率2.57だが…」で書いた。20代半ばの3人は、オールスター・ブレイク後、いずれも10先発以上で防御率3.40未満を記録した。
ただ、これまでと同じく、ローテーションに6人を並べるのであれば、あと1人必要だ。チェイス・ソーセスやグリフィン・キャニングでは、6番手としても不安が残る。ソーセスは、AAの15先発で防御率2.28ながら、メジャーリーグでは7先発で防御率6.59に終わった。初登板を除くと、防御率は8.34となる。キャニングは、昨年の夏に腰を痛め、今シーズンはマイナーリーグでも投げていない。
5人のローテーションでも、万全とは言い難い。故障はさておき、若手の3人が揃って羽ばたくとは限らず、アンダーソンのブレイクは継続しないかもしれない。
ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらによると、エンジェルスは――エンジェルスだけではないが――ネイサン・イオバルディとコリー・クルーバーに興味を抱いているという。
イオバルディは、FA市場に残っている最高の先発投手だろう。ここ3シーズンの防御率(とイニング)は、3.72(48.1イニング)、3.75(182.1イニング)、3.87(109.1イニング)だ。昨シーズンのFIP2.79は、ア・リーグで規定投球回に達した投手のなかで、最も低かった。
クルーバーは、2014~18年に5シーズン続けて200イニング以上を投げ、2014年と2017年はサイ・ヤング賞を受賞し、2016年と2018年はア・リーグの投票3位にランクインした。今シーズンは、4年ぶりに規定投球回をクリアし、防御率4.34とFIP3.57を記録している。
来シーズンの年齢(6月30日時点)は、イオバルディが33歳、クルーバーは37歳だ。球種や投手としてのタイプは同じではないが、コントロールよりもさらに細かい、コマンドの優秀さは共通する。今シーズンの与四球率は、どちらも1.70に満たなかった。
また、エンジェルスがこの2人に目をつけている理由ではないだろうが、どちらの投手も、チームメイトになるかもしれない大谷を得意としている。大谷とイオバルディの対戦は、通算12打数2安打(打率.167)、0本塁打、5三振。大谷とクルーバーは、通算13打数2安打(打率.154)、1本塁打、5三振だ。
WEEIのボブ・ブラッドフォードによると、イオバルディを手に入れようとしている数球団には、エンジェルスと同地区のテキサス・レンジャーズも含まれているという。