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性暴力の出場停止が324試合から194試合に軽減される。5月下旬に復帰可能だが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
トレバー・バウアー(ロサンゼルス・ドジャース)Jun 23, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 トレバー・バウアー(ロサンゼルス・ドジャース)は、2年ぶりにマウンドへ戻ってくるかもしれない。

 バウアーは、2020年にサイ・ヤング賞を受賞した。そのオフにシンシナティ・レッズからFAとなり、翌年2月にドジャースと3年1億200万ドルの契約を交わした。そして、開幕から17試合に登板し、防御率2.59を記録した。ただ、7月以降は投げていない。今シーズンも、登板は皆無だ。

 故障が理由ではない。昨年5月に性暴力の疑いが浮上し、バウアーは、7月に制限リストへ入った。今年4月には、324試合の出場停止を科された。

 12月22日、MLB機構は出場停止を194試合に減らすことを発表した。すでに144試合を終えているので、残りはあと50試合だ。その是非はさておき、このままいけば、来年の5月下旬に復帰することができる。

 けれども、ドジャースは、バウアーを解雇する可能性もある。ESPNのオールデン・ゴンザレスらによると、ここから2週間のうちに、バウアーを40人ロースターに戻すかどうかを決める必要があるという。

 来シーズンの年俸は3200万ドルだ。出場停止中は無給だが、その分を差し引いても、2000万ドル以上が残る計算となる。

 ドジャースに解雇された場合、バウアーは他のチームで投げることをめざすだろうが、迎え入れる球団が現れないこともあり得る。

 なお、ドジャースのローテーションは、フリオ・ウリーアストニー・ゴンソリンダスティン・メイの3人に、1年2000万ドルで再契約のクレイトン・カーショウと1年1300万ドルで入団したノア・シンダーガードが予定されている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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