アストロズに「不正投球」の疑惑が浮上!? サイン盗みの余波は今も続いているのか
ヒューストン・アストロズは、5年前にワールドシリーズで優勝した時、相手バッテリーのサインを盗んでいた。また、今年のワールドシリーズでは、第1戦にマーティン・マルドナードが規定違反のバットを使った。どんな意図でも、違反は違反だ。
さらに、第2戦に先発投手として投げたフランバー・バルデスには、不正投球の疑惑が浮上した。投球の合間に、バルデスは、右手にはめていたグラブを外して脇の下に挟み、左手で右手首を撫でてからボールをこねるような仕草をしていた。これに対し、右手首に付着させた物質をボールに塗っているのではないか、というツイートが飛び交った。試合の途中でグラブを色の違うものに変えたことも、疑惑に輪をかけたようだ。
バルデスは、7回表、1死三塁の場面で降板するまで、フィラデルフィア・フィリーズにホームを踏ませなかった。自責点1は、代わった投手が犠牲フライを打たれたものだ。
試合後の会見で、バルデスは、疑惑を招いた仕草について訊ねられ、単なる癖と説明した。グラブの変更に関しては、長いイニングを投げた時は、グラブだけでなく、ベルトやスパイクも途中で交換すると語っている。
おそらく、これらの発言に嘘はないのだろう。イニングを終えた後、毎回ではなかったかもしれないが、バルデスは審判のチェックを受けている。フィリーズのロブ・トムソン監督は、こちらも試合後の会見で、バルデスの仕草には気づいていたが、問題視はしていないと発言している。
アストロズにサイン盗みの「前科」があることが、5年経った今も、ファンの心理に影響を及ぼしている可能性もある。ちなみに、2017年のワールドシリーズで、バルデスは投げていない。メジャーデビューしたのは、その翌年の夏だ。
なお、マルドナードのバットについては、こちらで書いた。