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ダルビッシュがかつてのチームメイトに打たれたホームランは、150m近く飛んでいった

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)Oct 18, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第1戦に登板したダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)は、7イニングを投げ、被安打3と与四球1、2失点ながら、黒星を喫した。味方の打線が、ザック・ウィーラー(フィラデルフィア・フィリーズ)と2人のリリーバーに完封された。

 ダルビッシュの2失点は、ホームランが2本だ。2015年の本塁打王と今年の本塁打王、ブライス・ハーパーカイル・シュワーバーに打たれた。

 シュワーバーの打球は、ライト・スタンドのアッパー・デックまで飛んでいった。スタットキャストによると、推定飛距離は488フィート(約148.7m)だ。2015年以降の「スタットキャスト・エラ」において、ポストシーズンでこれよりも長い飛距離のホームランを打った選手は、1人しかいない。2017年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第4戦に、ウィルソン・コントレラス(シカゴ・カブス)が491フィート(約149.7m)のホームランを打った。

 コントレラスのホームランは、シュワーバーとダルビッシュも目撃している(はずだ)。当時のシュワーバーは、コントレラスとチームメイト。その試合にも、カブスの「2番・レフト」として出場していた。ダルビッシュは、対戦相手のロサンゼルス・ドジャースにいて、前日の試合、シリーズの第3戦に登板し、6.1イニングを投げて1失点にとどめ、白星を手にしている。唯一の失点は、シュワーバーに喫したホームラン。飛距離は、408フィート(約124.4m)だ。

 翌年から3シーズン、ダルビッシュとシュワーバー(とコントレラス)は、カブスでともにプレーした。

 なお、ダルビッシュは、ポストシーズン通算10試合に登板し、15本のホームランを打たれている(今年は6本)。相手の打者は、シュワーバーが2本、他は1本ずつ。13本がソロで、残り2本は2ランだ(今年はすべてソロ)。また、14本目までの最長飛距離は、438フィート(約133.5m)だった。こちらは、2017年のワールドシリーズ第7戦に、ジョージ・スプリンガー(当時ヒューストン・アストロズ/現トロント・ブルージェイズ)に打たれた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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